誠意見せろに耳疑う
【主張】「徴用工」協議 誠意を見せろに耳を疑う
耳を疑う。解決済みの問題を蒸し返した韓国が、今度は「誠意」を見せろと開き直った。
いわゆる徴用工訴訟で韓国最高裁が新日鉄住金(現・日本製鉄)に賠償を命じた不当な判決から2年がたった。
だが、韓国を代表して対外関係に当たるべき文在寅政権は何ら有効な解決策を示さない。これは最大級の非難に値する。
菅義偉政権は、韓国側が日本企業の資産を現金化して奪う不当な措置をとることを防がねばならない。国際法と国益の尊重を貫き、文政権に翻意を促すべきだ。
29日の日韓局長協議で「徴用工」問題が取り上げられた。韓国最高裁の判決を受け、日本企業の韓国内の資産現金化手続きが進んでいることに対し、滝崎成樹外務省アジア大洋州局長は「極めて深刻な状況を招くので絶対に避けねばならない」と要求した。
だが、韓国の金丁漢アジア太平洋局長は「日本政府と被告企業が問題解決に向け、より誠意ある姿勢を見せる必要がある」と述べたという。誠意を見せろというのは、さらに金を出せということなのか。
何度も繰り返すが、日韓両国は昭和40年の国交正常化時の請求権協定で、一切の請求権問題は「完全かつ最終的に解決された」と約束した。協定に伴い日本は無償3億ドル、有償2億ドルを韓国側に支払った。無償3億ドルは個人の被害補償の解決金を含んでいた。個人補償に不満があるなら、解決するのは韓国政府の責任である。
この協定は両国関係の基盤だ。それを破壊する不当判決を放置したままの文政権の態度は、常軌を逸している。法よりも「反日」を優先し、「司法の判断」に責任転嫁するのはおかしい。
局長協議で「意思疎通の継続では一致した」というが、国同士の約束を反故(ほご)にする国と、どうして信頼関係が築け、意思疎通や交渉ができよう。
「徴用工」問題は、国際法を無視し、歴史を歪曲(わいきょく)した韓国側による完全な言いがかりで日本側は被害者だ。おかしな妥協は禁物である。反日の成功に味をしめた韓国が不当な対日要求をエスカレートさせるに違いないからだ。
今年の日中韓首脳会議の議長国である韓国は、菅首相の訪韓を望んでいるというが、訪韓できる環境にないことは明らかだ。(産経新聞)

(日テレニュース)

(毎日新聞)

ネット民
徴用工訴訟問題(ちょうようこうそしょうもんだい)とは、第二次世界大戦中日本の統治下にあった朝鮮および中国での日本企業の募集や徴用により労働した元労働者及びその遺族による訴訟問題。元労働者は奴隷のように扱われたとし、現地の複数の日本企業を相手に多くの人が訴訟を起こしている。
韓国で同様の訴訟が進行中の日本の企業は、三菱重工業、不二越、IHIなど70社を超える[1]。2018年10月30日、韓国の最高裁にあたる大法院は新日本製鉄(現日本製鉄)に対し韓国人4人へ1人あたり1億ウォン(約1,000万円)の損害賠償を命じた。日本の徴用工への補償について、韓国政府は1965年の日韓請求権協定で「解決済み」としてきたが、大法院は日韓請求権協定で個人の請求権は消滅していないとしたため、日本政府は日韓関係の「法的基盤を根本から覆すもの」だとして強く反発した。
安倍晋三首相は「本件は1965年(昭和40年)の日韓請求権協定で完全かつ最終的に解決している。今般の判決は国際法に照らしてあり得ない判断だ。日本政府としては毅然と対応する」と強調した。日韓請求権協定には、両国に紛争が起きた際は協議による解決を図り、解決しない場合は「仲裁」という手続きが定められている。
日本政府はこの手続きにより解決しない場合、国際司法裁判所への提訴も視野に入れている。(wikipedia)
(画像出典:日経新聞)