ワグネル創設者、丸1日消息不明 生命脅かされるとの見方も
2023/6/26
ロシアで武装反乱を起こした民間軍事会社ワグネルの存続に不透明感が増している。隣国ベラルーシへの事実上の亡命が決まった創設者プリゴジン氏の消息は丸1日不明で、指揮系統が揺らぐ可能性がある。戦闘員の処遇についても反乱に加わったかどうかで差をつけられ、組織が分断するリスクもはらむ。
プリゴジン氏はこれまで、定期的に戦況や自身の動向を通信アプリに投稿してきたが、24日午後8時半ごろの進軍停止を表明した音声メッセージを最後に止まっている。
一時制圧した南部ロストフナドヌーの軍司令部を車で出発する様子の動画も報じられたが、以降の行方が分かっていない。プリゴジン氏の報道担当者は25日、ロシアメディアに同氏と連絡が取れていないことを認めた。
米CNN放送の元モスクワ支局長は「裏切り者であることに変わりはなく、プーチン大統領は決して許さないと思う」と指摘。ベラルーシで生命を脅かされる可能性があるとの見方を示した。(共同)
ワグネルの指導者、エフゲニー・プリゴジンは反乱を止めてから24時間公の場で発言していない
2023 年 6 月 26 日
日曜日午後の時点で、エフゲニー・プリゴジンは24時間以上テレグラムに投稿していない。
ワグネルの指導者は通常、1日に複数の投稿を64万人以上のフォロワーと共有している。
エフゲニー・プリゴジンは内気な男ではない。
反乱が中止されるまでの数週間、ワグネル民間軍事会社のトッププリゴジンは、テレグラムでウクライナ戦争とロシア軍指導者らとの確執について頻繁に、そして怒りを込めて投稿し、通常は1日に複数の投稿を数十万人のフォロワーと共有した。
しかし、音声メッセージで反乱の突然の終結を発表して以来、普段は率直に物を言うワグネルの指導者は沈黙してしまった。同氏の個人アカウントもテレグラムの公式プレスチャンネルも、両者の間に約200万人のフォロワーがいるが、土曜日午後1時29分(東部夏時間)以降はアクティブになっていない。
ロシア工作員の家族への脅迫でプリゴジンはモスクワへの進軍を中止した
ワグネルの指導者であるプリゴジンは、ロシア諜報機関から家族を殺すと脅迫され、モスクワ進軍から一転し退却したと英諜報筋が伝える。
英国の治安筋によると、エフゲニー・プリゴージンがモスクワへの進軍を中止する前に、ロシア諜報機関はワグナー指導者の家族に危害を加えると脅したという。
また、傭兵部隊の戦闘員は25,000人ではなく8,000人しかいなかったと評価されており、ロシアの首都を占領しようとする試みはおそらく敗北に直面するだろう。
テレグラフ紙と共有した洞察によると、ウラジーミル・プーチン大統領は今後、ワグネルグループの兵士をロシア軍に一体化させ、元指導者を排除しようとしているという。
この分析は、ワーグナー・グループの指導者プリゴジンがなぜ土曜日に首都に到着する数時間前にモスクワでの反乱行進を中止したのかという謎を解明する手がかりを提供する。
プリゴジンの要求通り、ロシア国防大臣セルゲイ・ショイグ氏が降格されるのか、それとも解任されるのかは依然として不明である。