ゼレンスキー氏のロシアとの領土交換提案をロシア側は一蹴／クレムリン「ナンセンスだ」

政治

2025/2/12

ゼレンスキー大統領、ロシアとの領土交換を示唆—クレムリンは即座に拒否

2月13日

Politico、ロイターによればウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシアに対し領土交換の可能性を示唆したが、クレムリンは即座にこれを否定した。ゼレンスキー氏の提案は、ロシアが占領するウクライナ領土の一部を取り戻す代わりに、ウクライナがロシア西部クルスク州の一部を引き渡すという内容だ。しかし、ロシア側はこの提案を「あり得ない」と一蹴した。

ゼレンスキー氏、「すべての領土が重要であり、優先順位はない」としながらも、領土問題の解決策として領土交換が選択肢に入る可能性に言及した。特に、ウクライナ軍が昨年8月の奇襲作戦で奪取したロシアのクルスク州の一部を引き渡すことで、ロシア占領下のウクライナ領を取り戻す可能性について言及した。

ゼレンスキー氏の発言は、ドナルド・トランプ前大統領がロシアとの戦争終結に向けた交渉仲介に関与する可能性を示唆したことと関連している。トランプ氏は、自身が再び大統領に就任すれば「24時間以内に戦争を終わらせる」と主張しており、その具体的な方法の一つとして、双方の譲歩による合意形成が模索されていると見られる。

しかし、この提案に対し、ロシアは即座に反応し、領土交換の可能性を完全に否定した。クレムリンの報道官ドミトリー・ペスコフ氏は、「これは不可能だ。ロシアは自国の領土を交渉の材料にすることはない」と強調した。また、ロシア安全保障会議副議長のドミトリー・メドベージェフ氏も、「こんな提案はナンセンスだ」と一蹴した。