「米中貿易休戦を再び軌道に乗せるための合意は完了した」とトランプ氏が発表
6月11日
ロイター、InvestopediaAP通信によると、トランプ大統領は11日、自身のSNS投稿を通じて「中国との取引は完了した」と宣言した。これは、レアアースなどの重要資源の供給と中国人留学生の受け入れに関する枠組みで、最終的な承認を習近平国家主席と大統領自身の合意に委ねるとしながらも、すでに実質合意に達したとの見解を示した。
大統領によれば、今回の取引では、中国がレアアースや磁石などの戦略資源を前払いで米国に供給することが含まれる。一方で米国側は、中国人留学生による米国内の大学・カレッジの利用継続を認めることで合意したとされる。トランプ氏は「中国人留学生は常に私との関係が良好だった」と述べ、過去の留学生政策との整合性も強調した。
さらにトランプ大統領は、今回の合意に伴い課される関税について、「我々(米国)は合計55%の関税を得る一方、中国は10%にとどまる」と説明。これには従来の301条関税(25%)に加え、テクノロジーやフェンタニル関連製品に対する追加課税が含まれており、「非常に有利な条件での合意」としてアピールした。
この合意はロンドンで行われた2日間の米中実務者協議の成果とされ、米側の代表団は商務長官ラトニック氏が、中国側は商務省次官級の李成剛氏が出席していた。両氏とも「率直で誠実な交渉だった」と評価し、貿易戦争の一時的な緩和、いわば“貿易トゥルース(休戦)”の再構築であると述べている。
今回の合意で、軍需資源であるレアアースの安定供給が担保される意義は大きい。また、トランプ政権が2024年選挙以降掲げてきた「中国に対する強硬姿勢」との整合性も保たれている。

トランプ大統領:中国との取引は完了した。最終的な承認を、習主席と私との間で行うことが条件となっている。完全なマグネットや必要なレアアース類は、すべて前払いで中国から供給される。
同様に、我々は合意した内容を中国に提供する。これには、中国人留学生による我が国の大学やカレッジの利用も含まれる(これは私にとっては常にうまくいっていた!)。我々は合計で55%の関税を得る一方で、中国側は10%です。関係は極めて良好だ!この件にご注目いただき、ありがとうございます!
— Rapid Response 47 (@RapidResponse47) June 11, 2025

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