米下院、飲酒運転の不法滞在者を即時強制送還する法案を可決
飲酒運転で捕まった不法滞在者を強制送還する法案が下院で可決された。160人の民主党議員が反対票を投じた。
BREAKING: The House has passed a bill to deport illegal aliens who get caught drunk driving.
160 Democrats voted AGAINST it. pic.twitter.com/4Q2PaaMUt0
— Libs of TikTok (@libsoftiktok) June 26, 2025

FOX、Wsfaによると2025年6月26日、米下院は、飲酒運転を犯した不法滞在者を強制送還の対象とする法案「ジェレミー&エンジェル・シーおよびブランドン・メンドーサ警部補法(通称:DUIs法)」を可決した。賛成246票、反対160票での可決であり、共和党からの反対票はゼロ。民主党議員からも37人が賛成に回ったことで、超党派の支持を受けた形となった。
この法案は、飲酒運転によって命を奪われた被害者の名前に由来しており、提案者であるアラバマ州選出の共和党下院議員バリー・ムーア氏は、「米国の法律を破り、アメリカ人の命を危険にさらした者には相応の罰が必要だ」と強調した。これは、不法滞在と重罪の掛け合わせに対する厳罰化を意図したものとされる。

法案の内容は、飲酒運転で有罪となった、あるいはそれに相当する行為を行った不法滞在者を、速やかに国外退去処分とするものである。 家族全員が不法滞在者である場合、原則として全員が強制送還の対象となる。とくに一緒に生活していた場合、まとめて摘発・処分されるケースが多い。今回の法案でも、主たる違反者(飲酒運転者)の摘発により、家族全体の身分が精査され、結果として「芋づる式送還」が行われる可能性が高い。
一方で、民主党の一部からは「この法案は根拠に乏しく、恐怖を煽る政治手法に過ぎない」「移民制度全体の抜本的改革には繋がらない」との批判も出ている。
本法案は今後、上院での審議に移る予定であり、可決されれば大統領の署名を経て法制化される見通しである。米国内での移民政策をめぐる議論が激化する中、本件は今後の大統領選にも影響を与える可能性がある。

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