Xのリンダ・ヤッカリーノCEOが突然の辞任 マスク氏の影響力さらに強化
🚨 BREAKING: The CEO of 𝕏 just resigned, Linda Yaccarino.
— Eric Daugherty (@EricLDaugh) July 9, 2025

Barrons、Thetimes、NYPによるとイーロン・マスク氏が率いるソーシャルメディア大手「X」のCEO、リンダ・ヤッカリーノ氏が7月9日付で辞任した。就任からわずか2年での退任となり、業界内外に衝撃を与えている。
ヤッカリーノ氏は元NBCユニバーサルの広告部門トップとして2023年にXに迎えられ、広告主との関係修復を図るキーマンとされていた。彼女の在任中、Xは一時大量離脱した広告主の信頼を取り戻し、広告収益の回復に成功。広告収入は2021年比で倍増したとの報道もある。
しかしその一方で、マスク氏の強い影響力により意思決定の自由が制限されていたとの見方も根強い。ヤッカリーノ氏の辞任は、同氏が関与できる範囲の限界や、近年Xとマスク氏のAI企業「xAI」の統合が進む中での指導体制の不一致が背景にあるとされる。

X社内ではマスク氏による経営介入の度合いが高まり、ヤッカリーノ氏は事実上の広報的役割に追いやられていたとも伝えられている。また、xAIによるチャットボット「Grok」の倫理問題や情報漏洩疑惑も、経営陣へのプレッシャーを増幅させた。
複数の米メディアは、今回の辞任によりマスク氏の統治体制がより強化されると分析している。今後、Xの後任CEOは未定であり、当面はマスク氏が経営実務を兼務する可能性が高い。
ヤッカリーノ氏は退任に際して自身のXアカウントで「この2年は刺激的で挑戦に満ちていた。全てのチームと利用者に感謝する」とコメント。公式には円満退任とされているが、その裏に潜む軋轢と混乱が注目されている。
Xの今後の舵取りは、再びマスク氏の独断的手法に委ねられることとなり、広告主・投資家・ユーザーの間では不安と期待が交錯している。

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