赤沢大臣「ラトちゃんと記念撮影」に批判殺到 関税協議の最中に“軽薄すぎる投稿”で疑念広がる
8月7日
日本が米国から15%の追加関税を課されるか否かの瀬戸際にある中、経済再生担当の赤沢亮正大臣が、リプに鍵をかけて投稿したSNSの内容が波紋を広げている。
赤沢氏は7日、自身のXアカウントにて、「本日、#米国商務省 に #ラトちゃん を訪ねました。ラトちゃんが人を紹介したいと言うので記念撮影しました。有名な人らしいです😁」と投稿。添付された写真には、アメリカの商務長官ラトニック氏に加え、Appleのティム・クックCEOが映っていた。
この投稿に対し、ネット上では「多額の融資してくれる馬鹿が来て嬉しそう。そりゃ笑顔もこぼれる。真ん中の馬鹿は、これで少しでも有利に関税交渉ができると勘違いしてるんだろうな」「国益のかかった交渉で何をしているのか」「今は“ラトちゃん”などと馴れ合っている場合ではない」「さすがにこのポストは、現実に不利益を被っている人が見たら発狂すると思う」「合意文書もなく、80兆もの巨額な金額を差し出し挙句の果てに「ラトちゃん」か……バカなの❓」
「この投稿の数時間後に追加関税の報道である」「ラト「この人が5500億ドルを約束してくれた人です」クック「そのうち1000億ドルを我が社の投資に回してもらって感謝します」 赤「ご用件がありましたらすぐに参上致します」」など、厳しい批判が殺到し大炎上した。

日本保守党の島田洋一参院議員は、「まさかこんな軽薄な文章を大人が書くはずもない。アカウントを乗っ取られたのかと思ったが、本人のようだ。文は人なり」と痛烈に非難。タレントのフィフィ氏も「ちゃん付けするほどの仲なのに、厳しい交渉になるのはおかしい。一方的に仲良しだと思っているだけで相手はそうじゃない。そりゃ舐められますよ」と投稿した。
西村幸祐氏も「これ、アカウントが乗っ取られたのだと、誰もが思うはず。最低の石破政権とは言え、卑しくも閣僚の投稿する文章ではない。小学生のマイル稼ぎのDC通いなのか?恥を知れ。代議士というのは国民の代表だ。こんな無知性が代表なら日本国民への侮辱に他ならない」、池田信夫氏は「こんなツイートで笑いを取ってる場合じゃないだろ。責任を感じてるのか?」と怒りをあらわにし、他のXユーザーは「観光客気取りか?“有名な人らしいです”って、冗談でも面白くない」と断じた。
背景には、現在進行中の日米関税交渉をめぐる深刻な認識のずれがある。日本政府は、既存関税が15%未満の品目は15%に引き上げ、15%を超える品目は現行税率を維持することで米側と合意したと説明してきた。これに対し米政府高官は6日、「日本側と15%の相互関税で合意した」と述べた上で、「これは既存の関税に上乗せする形で課される」と明言。日本の主張とは明確に異なる解釈を示した。

この“積み上げ方式”によっては、たとえば現在27.5%の自動車関税にさらに15%が上乗せされる可能性があり、日本の輸出企業にとっては死活問題となる。ホワイトハウスの発表文では「baseline 15% tariff rate(基準関税率15%)」とされているが、この「baseline」が「上限」ではなく「起点(最低ライン)」として運用される懸念が拭えない。
専門家からは「明文化された合意がない以上、アメリカ側が一方的に都合のいい解釈で運用するリスクは常にある」との指摘も出ている。
「80兆円の投資を約束した日本が、逆に不利な条件で関税を課される形になるのでは」との不安が広がる中、赤沢大臣の軽薄なSNS投稿は火に油を注いだ格好となった。政府高官としての自覚と責任が問われている。

本日、#米国商務省 に #ラトちゃん を訪ねました。ラトちゃんが人を紹介したいと言うので記念撮影しました。有名な人らしいです😁#ティム・クックApple最高経営責任者 pic.twitter.com/PEVFGnTh0L
— 赤沢りょうせい (@ryosei_akazawa) August 6, 2025
参考記事


(画像:赤沢氏X)