AfD、サクソニー=アンハルト州で支持率首位を独走
ドイツの政界は大きな転換点にある。急速に勢力を拡大する右派政党AfDは、かつての「周縁」から政治の中心へと浮上しつつある。2025年2月の連邦選挙で同党は得票率を20.8%に倍増させ、旧東ドイツ地域では30~40%の支持を固め、サクソニー=アンハルト州では最新調査で39%を記録した。対照的にCDUは27%、SPDは7%にとどまり、主要政党は有権者の信頼を失いつつある。
この台頭の背景には移民問題や治安不安、インフレ、ブリュッセル主導の政策への反発がある。既存政党が「統合」や「配分」に終始する一方、AfDは「大規模送還」という明快な主張を掲げ、国民の不満を代弁している。党首アリス・ワイデルは「秩序を取り戻す唯一の道」と強調し、多くの有権者がこれを「待ち望んでいた」と受け止める。

国際的な後押しもある。イーロン・マスクは「AfDだけがドイツを救える」と公言し、記念行事で「過去の罪に囚われすぎだ」と語るなど支持を示しており「AfDが勝利しなければドイツは終わりだ」とも述べた。こうした発言は党の訴えをさらに拡散させている。
一方、国内情報機関は2025年5月にAfDを「右翼過激派」と正式認定し、監視強化や公的資金停止の可能性を示した。世論調査でも「禁止すべき」とする声が48%に上ったが、主要政党の“ファイアウォール”政策と併せ、これらの動きは支持者に「弾圧」と映り、逆に結束を固める結果を招いている。さらにノルトライン=ヴェストファーレン州で候補者7人が相次ぎ死亡する不可解な事態も発生し、偶然とする当局の説明に不信感が広がっている。

イーロン・マスク氏「AfDが勝たなければ、ドイツは終わりだ」
If AfD doesn’t win, Germany is kaput https://t.co/xhQTmIkeMW
— Elon Musk (@elonmusk) September 6, 2025

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