イタリア、パレスチナ国家承認を「人質解放とハマス排除」を前提に限定 メローニ首相が国連で明言
欧州でパレスチナ国家を承認する動きが広がる中、イタリアは唯一の“条件付き承認”に踏みとどまった。ジョルジャ・メローニ首相は国連総会で「承認の前提は、全人質の即時解放と、ハマスの統治枠組みからの完全排除だ」と表明。
英国やフランス、カナダ、オーストラリア、ポルトガルなどが承認に傾く一方で、イタリアは主権要件が現状満たされていないとして拙速な承認に反対し、実効性ある和平のためにはテロ組織の影響排除が不可欠だと強調した。
与党は議会に「条件不充足なら承認しない」旨の動議を提出し、外交方針として固定化へ。メローニ氏は「最大の政治的圧力はハマスに向けられるべきだ。戦闘を始め、人質を返さないのはハマスだ」と述べ、欧州の“流れ”よりも安全保障と国際法の現実を優先する姿勢を鮮明にした。
首相は野党との協調可能性にも触れ「常識ある人々なら理解するはず」と述べたが、EU内での議論は一層先鋭化する見通しだ。イタリアの一線は、和平プロセスの前提を改めて国際社会に突き付けるメッセージとなった。(引用:ロイター)

ネットの声
・メローニ正論。まず人質解放、そしてハマス排除が最低ラインだ
・“承認ありき”は暴力を助長するだけ。条件付きが唯一の現実路線
・ガバナンス不在のまま国家承認?主権の意味を軽く見るな
・EUは情緒でなく安全保障で語れ。イタリアの筋を見習うべき
・テロと距離を取れない当局に国家は任せられない
・人質を抱えたまま承認を迫るのは道義に反する
・“圧力の矛先はハマスへ”—当たり前のことを言えるリーダーが必要
・承認はインセンティブ。条件を満たさせる交渉カードにすべき
・停戦も治安も統治も不透明、今は時期尚早だろ
・イタリア支持。国際法と現実に基づく冷静な判断だ

メローニ首相は、イタリアが「パレスチナ」を承認することを検討する唯一の方法は、ハマスが人質を解放し、降伏することだと述べました。
「圧力はハマスにかけるべきです。なぜなら、この戦争を始めたのはハマスだからです。」
BREAKING: PM Meloni says the only way Italy will consider recognizing ‘Palestine’ is if Hamas releases the hostages and surrenders.
“The pressure should be put on Hamas because Hamas started this war.”
pic.twitter.com/KNQSJASZrr— Eyal Yakoby (@EYakoby) September 23, 2025

ご覧のとおり、私は個人的に、パレスチナ国家の承認というものは、主権国家の要件を備えていない状況においては問題を解決せず、パレスチナ人にとって具体的かつ実質的な成果を生まないと考えている。
その一方で、「パレスチナ承認は効果的な政治的圧力の手段になり得る」とも言われている。それは理解できる。だが重要なのは「誰に対する圧力なのか」という点を明確にすることだ。
私は、最大の政治的圧力はハマスに向けられるべきだと考える。なぜなら、この戦争を始めたのはハマスであり、人質の引き渡しを拒み続けることで戦争の終結を妨げているのもハマスだからである。
したがって筋道を立てるならば、与党は議場でこうした趣旨の動議を提出するだろう――すなわち「パレスチナ承認は二つの条件に従属させるべきである」と。その二つとは、人質の解放、そしてパレスチナ内部におけるいかなる統治の枠組みにもハマスを関与させないこと、である。これは優先順位を正しく理解しなければならないからだ。
私はパレスチナ承認そのものに反対ではない。ただし、正しい優先順位を定める必要があると考える。このような取り組みは、野党の同意も得られると期待している。もちろんハマスやイスラム過激派の賛同は得られないだろう。だが常識ある人々からは賛同を得られるはずだ。

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