ファイザー、トランプ大統領に屈服 今後、処方薬の価格を「最恵国待遇価格」で提供することを約束させられる
ロイター、ガーディアンによれば、トランプ大統領は、米国民が長年にわたり海外よりも高額な薬価を負担してきた不公平を是正するとして、メディケイド(低所得者・障害者向け公的医療保険)で扱う処方薬の価格を「最恵国待遇価格」に揃えると発表した。
これにより製薬大手ファイザーは、メディケイド向けに販売する薬を、同社が世界各国で提示している中で最も安い価格と同水準で提供することを義務付けられる。発表の場にはファイザーCEOのアルバート・ブーラ氏も同席し、トランプ大統領が「同意したことに驚いている」と述べた際、ブーラ氏は笑みを浮かべ黙って受け止めたという。
この措置は、米国民の薬代軽減を直接的に狙った大統領の政策の一環であり、従来の高止まりしていた薬価構造に大きな打撃を与える。製薬業界にとっては収益減少の懸念が強まる一方、患者にとっては大幅な負担軽減につながる可能性が高い。特に慢性疾患患者や高齢者など薬を継続的に必要とする層に恩恵が及ぶとみられる。
トランプ大統領はファイザーCEOに対し、同社が大幅な薬価引き下げに同意したことについて「驚いている」と面と向かって述べた。アルバート・ブーラCEOは笑みを浮かべ、沈黙したままトランプの発表を聞いていた。
長年にわたり、アメリカ人は海外よりもはるかに高額な薬価を支払わされてきた。今回の措置により、ファイザーは米国内価格を世界で最も安い水準に合わせざるを得なくなる。
Trump tells Pfizer CEO to his face that he is “surprised” he is agreeing to massive price cuts to his company’s drugs.
Albert Bourla smiled and stood silently as Trump announced devastating news for his company.
Pfizer will now be selling prescription drugs to Medicaid at the… pic.twitter.com/sh6acjf9cY
— Vigilant Fox 🦊 (@VigilantFox) September 30, 2025
アメリカは世界人口と消費者のわずか4%しか占めていない。そして処方薬全体の13%しか消費していない。それにもかかわらず、製薬会社はアメリカから利益の75%を得ているんだ。考えてみてほしい。市場の4%、薬の13%しか占めていないのに、利益の75%をアメリカ人から取っているんだ。
それでね、アルバート(ファイザーCEO)、君がそんなに強気だとは知らなかったよ。正直、これに同意するなんて驚いた。でも間違いなく正しいことをしている。ありがとう。
製薬会社がアメリカ人からこれほどの利益を上げているからこそ、私はこの慣行に対抗する大統領令に署名したんだ。少し前に非常に満足して署名した。
そして今日、ファイザーが約束した。他の製薬会社も今後数週間で続くだろう。だがファイザーは世界最大級であり、世界で最も優れた会社の一つでもある。
ファイザーは今後、すべての処方薬をメディケイドに対して「最恵国待遇価格」で提供することを約束したんだ。これはメディケイドのコストを大幅に引き下げることになり、これまでにない大きな影響を与えるだろう。