「Miss Universe 2025」予備行事で出場者が集団退場 タイ主催幹部のメキシコ代表への“侮辱”発言を受け
タイ・バンコクで開催中の「Miss Universe 2025」の前段行事において、ナワット・イッサラグリーシル(タイ人実業家/アジア・オセアニア地域担当ディレクター)がメキシコ代表のファティマ・ボッシュを公の場で非難し、その場にいた複数の出場者が抗議のため会場を退場するという騒動となった。
発端は、11月3日(現地時間)に開かれた出場者用のサッシェ授与式の前段イベントで、ナワット氏が「スポンサー撮影に参加しなかった」「SNS投稿に協力しない」などとしてボッシュ氏に立証を迫ったことである。
ボッシュ氏は「私は女性として代表国を背負っており、あなたに文句を言われる筋合いはない」と反論した後、ナワット氏から「バカ(dummy/tonta)」「黙れ」といった言葉を投げかけられ、警備要員による退場勧告を受けた。映像はFacebook Liveで配信された。
この瞬間、現王者であるヴィクトリア・キェア・テイルヴィグ(デンマーク代表、Miss Universe 2024)を含む十数名の出場者がボッシュ氏に連帯して席を立ち、会場を出る行動に出た。テイルヴィグ氏は「これは女性の権利の問題だ」「他の女児(女性)を貶めることは絶対に許されない」と声明を出している。
事態を受けて、Miss Universe Organizationの代表であるラウル・ロチャ・カントゥ氏は「ナワット氏の言動は侮辱的であり、女性に対する尊厳の侵害である」と強く非難。ナワット氏の大会内での役割を制限し、新たにマリオ・ブカロ氏をCEO代行としてタイ入りさせ、残りの日程を監督させると発表した。
ナワット氏は11月5日、自身のTikTokやInstagramで「誰かが不快に感じたなら謝罪する」と一般的な謝罪を表明しつつも、ボッシュ氏を名指しせず、「75人の女性参加者に謝った」と語った。 
この出来事は、世界的な美の祭典であるMiss Universeにおいて、ボッシュ氏だけでなく多くの出場者が連帯して抗議したという点で「前代未聞」とも言える展開となった。(引用:Dailymail、NYP)
「今年のミス・ユニバースのイベントで、優勝者が突然退場する衝撃の瞬間。大会会長がメキシコ代表を『敬意を示していない』として叱責し、警備員に彼女を退場させるよう命じた」
Astonishing moment Miss Universe winner storms out of this year’s event after pageant president reprimands Miss Mexico and tells security to remove her for not showing ‘respect’ pic.twitter.com/Rm4zcra7A8
— Nasim Haider (@NasimHaider2) November 4, 2025