AHA誌掲載研究、mRNAワクチンが心臓自己免疫反応を誘発
American Heart Association Sounds Alarm: ‘COVID mRNA Vaccine Trains Immune System to Attack Heart’
米国心臓協会(AHA)の学術誌「Circulation」に掲載された最新研究が、COVID-19のmRNAワクチン接種後に発生する心筋炎の原因が、自己免疫的な免疫反応にある可能性を示したとして注目を集めている。研究は「Combined Adaptive Immune Mechanisms Mediate Cardiac Injury After COVID-19 Vaccination」と題され、接種後に急性心筋炎や心膜炎を発症した患者の免疫反応を分析したものである。
研究チームは、接種者のT細胞がワクチンで生成されたスパイク蛋白の一部を心筋の自己蛋白と誤認し、心臓組織を攻撃する「分子模倣(molecular mimicry)」のメカニズムを発見したという。特にスパイク蛋白の断片のひとつが、心筋細胞に存在するカリウムチャネルと類似しており、実験ではマウスにこの断片を投与するとヒトと同様の心筋炎が再現されたと報告されている。
また、mRNAワクチンの脂質ナノ粒子が全身に分布し、心臓組織にまで到達する可能性があること、さらに特定の受容体(cMet)を持つT細胞が心臓に誘導される経路も明らかになった。研究ではこの経路を遮断すると心臓の炎症を防げたとされ、自己免疫性心疾患の発症機序に関する新たな知見とされている。著者らは、自然感染によるCOVID-19患者では同様の反応が見られなかったことから、接種後の心筋炎はウイルスそのものではなく免疫システムの誤作動によるものだと結論づけている。
特に若年男性で2回目以降の接種後に発症が集中していることが強調され、ワクチン設計の見直しを求める声も上がっている。研究者は「より安全なmRNA構造の改良が必要」と指摘しており、AHA誌掲載の査読付き研究として、今後のワクチン開発や政策判断に影響を与える可能性がある。(引用:The People’s Voice)