安倍元首相銃撃事件、山上被告に求刑通り無期懲役 クローズアップ現代は山上被告を批判せず、統一教会批判のみ
奈良地裁は2026年1月21日、安倍晋三元首相銃撃事件で殺人罪などに問われた山上徹也被告(45)に対し、検察の求刑通り無期懲役の判決を言い渡した。
田中伸一裁判長は「犯行は卑劣で極めて悪質」「殺人の意思決定に生い立ちが大きく影響したとは言えない」と述べ、弁護側が強く主張した旧統一教会(世界平和統一家庭連合)関連の不遇な生い立ちによる情状酌量を大幅に退けた。
この判決直後、NHK「クローズアップ現代」(同日夜放送)は、約30分間の番組のほとんどを旧統一教会の問題に充てた。山上被告の犯行そのものを強く非難するのではなく、むしろ被告の背景や教団の被害者像に焦点を当て、事件の「真相」には深く踏み込まない構成となった。
これについてネットでは、被告を「被害者」のように描く印象を与えたとして強い反発の声が上がっている。番組では、次のような点が強調された。
山上被告は「彼なりの正義感」で襲撃に及んだ。
母親の宗教的影響力が極めて大きかった。
元信者からは「山上被告が統一教会を憎むのは当然だ」との声が寄せられた。
統一教会に反対していた兄の死が決定的なきっかけとなった。
山上被告は、献金し続ける母親を諌める家族の「防波堤」だった。
安倍元首相の教団関連ビデオメッセージが引き金の一つとなった。
標的を教祖から安倍元首相に変えた理由は不明のまま、明確に触れられなかった。

キャスターは「私たち報道機関もこういったことに目を向けてこなかった。周囲の関わり方次第でこの事件を防げたかもしれない」と反省の言葉を述べた。結論として、番組は「真相解明を求める声は多いが、それ以上に大事なのは、こうした悲劇的な事件が二度と起きないよう予防策を考えること」と強調した。統一教会の被害者が置かれている状況を再考し、その人たちへの支援の必要性を強く訴えた。
特に、山上被告が先生や精神科医、宗教者に相談していたにもかかわらず十分なサポートが得られなかった点を挙げ、「絶望の果てに悲劇が起きないよう、社会全体で支援すべき」と締めくくった。この放送は、判決の厳しさを背景に、事件の社会的・宗教的文脈を掘り下げ、加害者側の苦悩や構造的な問題に光を当てる内容となり、被害者である安倍元首相側への配慮が薄いとの批判も生んでいる。

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