米上院、「孔子学院法案」を全会一致で可決
2021年03月06日
米上院は4日、中国当局の対外プロパガンダ機関である孔子学院の米大学での影響力を取り除くための法案、「米大学への外国資金提供に関する懸念(Concerns Over Nations Funding University Campus Institutes in the United States)」を全会一致で可決した。
同法案は、キャンパス内に孔子学院を設置する大学に対して、大学側が孔子学院の活動、孔子学院が提供した資金、スタッフの採用などを独立管理することを規定する。違反した場合、大学は連邦政府の助成金の受給資格を失う。
共和党の提案によって全会一致で可決
孔子学院法案(CONFUCIUS Act)とも呼ばれる同法案は、共和党のジョン・ケネディ上院議員(ルイジアナ州選出)によって提出された。昨年6月にも上院で、全会一致で可決された。
ケネディ議員は4日の上院会議で、孔子学院は「(受講した学生が)ウイグルやチベット、香港、天安門事件についての発言を許していない」と批判した。また、議員が発表した声明で、「孔子学院はその名前を除いて、すべて中国共産党の支配下にある。彼らは学術の自由と言論の自由を平然と脅かすプロパガンダ宣伝機関である」と痛烈に非難した。
議員は、同法案によって米大学の孔子学院に対する完全な管理権を取り戻し、キャンパス内の言論の自由を守ることができるとした。
「孔子学院法案を下院でも可決し、大統領の署名に進めることを望む」と議員は同法案の成立に向けて下院議員に呼びかけた。
トランプ政権は孔子学院の締め出しを強化してきた
トランプ前政権は孔子学院の締め出しを強化していた。前政権は昨年、ワシントンDCの孔子学院米国センターを「外交使節団」と認定した。全米学識者協会(NAS)によると、今年2月17日時点で、米国内には少なくとも55の孔子学院がある。うち48の孔子学院は大学内に設置されている。また、2月17日まで、64カ所の孔子学院が閉鎖された、または閉鎖中となっているという。
上院の常設調査小委員会(Permanent Subcommittee on Investigations)が2019年に公表した報告書によれば、2006~19年まで、中国共産党政権は孔子学院を通して、米大学などに1億5800万ドル(約171億円)以上の資金を提供した。
一方、ユタ州下院は2日、州内のユタ大学とサウスユタ大学に対して、校内の孔子学院を閉鎖するよう求める決議案を可決した。(epochtimes)
Twitterの反応
・これは朗報
・トランプ政権の功績だ
・バイデンにはこれが精一杯だが、よしとする
・議会民主党も賛成しているとことが一筋の光明だ
・トランプさんなら孔子学院はすべて廃止にしたのに
・米国のチャイナ強行施策は継続している
・日本にもとっととやってもらいたい
孔子学院
中華人民共和国が諸外国の大学などで「外交関係」を名目にした「統一戦線工作」によって、教育の名を借りて中国共産党の主張を基づいた世論戦宣伝(プロパガンダ)を行う機関。中国共産党中央委員会に直属する情報機関である中央統一戦線工作部の指揮下にある。ロイター通信によると日本で散見される中国共産党の浸透工作の一環を担い、民主主義の国の基本的価値観や国益を脅かしている中国政府機関である