中国指導部 恒大集団の経営危機で軍・警察に「第1級厳戒態勢」を発令
10/17(日)
中国不動産開発大手、恒大集団が巨額な債務を抱えて経営破綻の危機に陥ったことに関して、マンション購入者らが購入代金の返還などを求めて混乱や暴力を伴う集団的な衝突が頻発しかねないとして、中国共産党指導部が中国人民解放軍や武装警察部隊などに対して「第1級厳戒態勢」を発令していたことが明らかになった。
これは恒大集団が20万人の社員や380万人の間接雇用者、全国280都市で1300の不動産建設案件を抱えているためで、恒大集団が経営破綻した場合、全国的に大きな動揺を招くことが予想されるからだ。米政府系報道機関「ラヂオ・フリー・アジア(RFA)」が報じた。
恒大集団は1兆9700億元(33兆7461億円)という巨額の負債を抱えており、債務不履行は避けられないとみられている。そうなれば、恒大集団だけでなく、不動産関連の鉄鋼、アルミ、建設業界にも影響が及び、民衆の不満が爆発する可能性がある。
実際に、恒大集団の本社がある広東省深セン市では数百人のマンション購入者らが集会やデモを行って、「金を返せ」などと叫んで、警官隊と衝突するなど、一時、本社前は騒乱状態になったこともあった。
このため、中国政府は9月下旬、全国の地方政府や国有企業に対して、「恒大集団の倒産によって起こりうる暴風雨に備えなければならない」とする文書を通達。「恒大集団が法的に秩序だった管理ができなくなった場合、最後の場面で介入しなければならない。最も重要なことはマンション購入者や失業など経済全体の連鎖反応を阻止し、社会的動揺を防ぐことだ」などと指示した。
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地方政府は法律家や会計士の専門家グループを組織したほか、警察などの政法部門を中心に集団暴動に対処する体制を整えている。
また、党中央指導部の命令を受けた中央軍事委員会は全国の5大戦区の各部隊宛てに「第1級厳戒態勢」を発令し、休暇の取り消し、全隊員の待機、緊急時の出動に備えるよう命令した。
これは「暴動や無差別殺傷事件など今後も不測の事態が発生する可能性がある」として、新疆ウイグル自治区やチベット自治区に継続的に出されている厳戒態勢と同じレベルだ。
中国恒大、香港本社ビル売却が白紙に 買い手が計画撤回=関係筋
[香港 15日 ロイター] – 中国の国有不動産開発会社、越秀地産は経営危機に陥っている同業の中国恒大集団が保有する香港本社ビルを17億ドルで取得する計画を撤回した。2人の関係筋が明らかにした。
恒大の財務状況への懸念が強まったことが理由という。資金調達難に直面している恒大に痛手となる。
同筋によると、越秀は8月に同ビルの買収で合意する寸前だったが、恒大の債務問題により取引を円滑に実行できない恐れがあるとして越秀の取締役会が反対した。
ネットの声
いよいよか。支払い履行するなら厳戒態勢は必要ないからね。同業者の連鎖、そして建設への波及、最後は銀行の貸倒と不況炸裂かな。
社会的混乱を避けて企業の国有化と資産の没収を行うと思われる。
自分の財産を守ろうとする当たり前の要求は中国では通らない。
債権放棄しろとか平気で言いそうな国だからね。
日本の企業はまともに中国で商売しようと思ってはいけない。
少なくとも外国の債権者はアウトかな。
契約した人が気の毒だが独裁国家である限りは仕方ないことだ。