ミチオ・カク氏「あなたの部屋に恐竜がいるかもしれない」“周波数”で分かれる並行宇宙の可能性
ミチオ・カク氏は、「並行宇宙(パラレルユニバース)は複数のラジオ局のように存在している」と語っている。
あなたのリビングに恐竜や宇宙人がいる別の世界が実際に存在しているかもしれないが、あなたがそれを見られないのは、特定の“周波数”にチューニングされているからである。言い換えれば、あなたの存在そのものが、ひとつの現実と“同調(共振)”して振動しているということだ。
Michio Kaku says parallel universes exist like multiple radio stations. There might be dinosaurs or aliens in your living room, but you don’t see them because you are “tuned” to only one frequency, meaning you’re vibrating in sync with one version of reality. He suggests that,… pic.twitter.com/hHZZCnvuBD
— Billy Carson II (@4biddnKnowledge) July 8, 2025

Reddit、IaiTVによると、世界的理論物理学者ミチオ・カク氏は、宇宙の本質について一般常識を覆す大胆な仮説を提唱している。それは、「私たちが生きているこの世界は唯一の現実ではなく、数えきれないほどの“並行宇宙”が同時に存在している」というものである。彼によれば、宇宙とは“複数のラジオ局”のようなものであり、私たちはそのうちの一つに“チューニング”されているにすぎないという。
カク氏はこう説明する。「ちょうどラジオで周波数を合わせるように、私たちはある特定の振動数の現実と同期している。しかし、他の周波数にチューニングすれば、そこにはまったく別の現実があるかもしれない。そこでは恐竜がまだ生きていたり、宇宙人があなたのリビングに座っている可能性だってある」と。

つまり、別の現実は“存在しない”のではなく、“見えていないだけ”という考え方である。それらは今この瞬間にも存在しているが、私たちはそこに“波長が合っていない”ため認識できないというのだ。この考え方は、量子物理学の「多世界解釈」や「デコヒーレンス理論」とも共鳴する。量子レベルではあらゆる可能性が並列に存在しており、観測や選択によって一つの現実が「現れる」だけだという。
ミチオ・カク氏は著書『Parallel Worlds(パラレル・ワールド)』やBig Thinkなどのインタビューでこの理論を繰り返し語っている。特に一般向けにわかりやすく解説することに長けており、彼のたとえ話は多元宇宙という抽象的な概念を日常の感覚で理解する助けとなっている。

この仮説が正しいとすれば、私たちの現実の背後には、別の“現実”が幾重にも重なって存在していることになる。そしてそれらは、ごくわずかな“振動のずれ”によって分離されているだけなのだ。もはや空想やフィクションにとどまらず、物理学の最前線は、そうした「見えない世界の重なり」に真剣に向き合おうとしている。
私たちが今経験しているこの現実は、数ある“可能性”の中の一つにすぎない。他の現実はすでにそこにある。ただ、私たちがまだ“その周波数に合わせていない”だけなのだ。
ミチオ・カク氏(1947年1月24日生まれ):アメリカ合衆国の理論物理学者、未来学者、そして科学解説者、日系二世。一般向けにも分かりやすく科学を語ることで知られ、「現代のアインシュタインの伝道師」とも称されている。
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