「エプスタイン事件の隠蔽は諜報機関とDOJの共犯だ」
7月9日、ジャーナリストのタッカー・カールソンと政治アナリストのサーガー・エンジェティは、自身の番組内でジェフリー・エプスタイン事件に関するトランプ政権の結論について激しい議論を交わした。トランプ政権下の司法省は先日、「エプスタインは自殺であり、フェイル(失敗)や共犯はなかった」と正式に断定し、関連捜査の打ち切りを発表したが、それに対して両者は強い疑念を表明した。
カールソンは冒頭、「現在の司法省(パム・ボンディ長官の下)は、自らが“極めて深刻な犯罪”と認識しているものを意図的に隠蔽している」と指摘。そのうえで、その理由について2つの可能性を挙げた。
10 Shocking Stories the Media Buried Today
#10 – Tucker Carlson has two theories why Pam Bondi won’t release the Epstein Files.
Theory #1: “Trump is involved.”
But Tucker thinks this explanation is not very likely.
That brings us to Theory #2, which is that Tucker believes… pic.twitter.com/Wy8l5NWQvZ
— The Vigilant Fox 🦊 (@VigilantFox) July 8, 2025

第一の仮説は、「トランプが関与している」というものである。リストに名前があり、何らかの決定的証拠が存在する可能性を示唆したが、カールソンはこの説を否定。「私はトランプとこの件について何度も話した。彼はそういう男ではないし、仮に証拠が存在していたら、ロシア疑惑をでっち上げたバイデン陣営が黙っているわけがない」と語った。
そして第二の、より現実的な仮説として挙げたのが「諜報機関(CIAおよびモサド)が事件の中心にある」というものである。「この事件には米国とイスラエルの情報機関が関与しており、それゆえに国家的な隠蔽が行われている」との見解を示した。
これに対しサーガー・エンジェティは、「CIA内部での小児性愛に関する事例はすでに複数文書化されており、BuzzFeed Newsも過去に詳細に報じている」と補足。これらの事例では、「連邦裁判にかけられれば情報源や諜報手法が明らかになる恐れがある」として、CIAが内部で処理し、訴追を避けていたという。実際に起訴されたのは、別件で機密情報の取り扱い違反があった場合のみであるとも述べた。

さらにカールソンは、「政府が誰かを潰そうとする際には、児童ポルノをパソコンに仕込む。だから私はパソコンを持っていない」と半ば冗談交じりに警戒心を表現。一方でエンジェティも、「重要人物であれば慎重になるべきだ。CIA監察官も“信じられないほどの児童ポルノを見てきた”と証言している」と述べ、情報機関による長年の隠蔽体質を強く批判した。
両者の議論は、エプスタイン事件をめぐる「真相」がいまだ公にされていないこと、そしてその裏にある司法省と諜報機関の深い癒着の存在を強く示唆するものであり、今後の再調査や公聴会の必要性を改めて浮き彫りにした形である。

タッカー・カールソンと、サーガー・エンジェティの議論(書き起こし)
タッカー・カールソン:論理的に考えてみよう。現在の司法省(DOJ)、つまりパム・ボンディの下にある司法省は、自らの言葉で「非常に深刻な犯罪」であると認めたものを隠蔽している。では、なぜ彼らはそれを隠すのか?
考えられる説明は2つしかない。ひとつは、トランプが関与しているという説。つまり、リストにトランプの名前があり、彼が何かとんでもないことをしている映像がある、という可能性だ。
だが私はその説を信じていない。理由は2つある。まず第一に、私はトランプとこの件について何度も話してきた。彼のことはよく知っている。彼には欠点もあるが、「そういう男」ではないと私は思う。変質的な性的趣味には嫌悪感を示すタイプだ。さらに説得力があるのは、この情報をすべて持っているのはバイデン政権だということだ。もしトランプが違法な性的行為に関与していた証拠があるなら、ロシア疑惑を捏造した連中が、それを漏らさずにいられるはずがない。
よって私が考え得るもう一つの説明は、諜報機関(米国およびイスラエル)がこの事件の中核にいるというものだ。そして、彼らは今、守られている。これが最も自然な説明に思える。

政治ジャーナリスト、サーガー・エンジェティ:この件には前例がある。CIA内部での小児性愛に関する事例が複数文書化されている。CIA職員によるものだ。BuzzFeed Newsが以前報じた内容によれば、十数件に及ぶそうした事件があったにもかかわらず、CIAは連邦裁判での訴追を避けた。理由は、「情報源や手法が法廷で明らかにされる恐れがある」からだった。結果として、彼らは訴追を見送り、事件を“処理した”にすぎない。CIA職員が児童ポルノで実際に起訴されたのは、すでに機密情報の不適切な取り扱いで起訴されていた場合だけだった。
タッカー・カールソン:政府が誰かを潰したいときには、その人のコンピューターに児童ポルノを仕込む。だから私はコンピューターを持っていないんだ。
サーガー・エンジェティ:重要人物なら、慎重に行動すべきだ。だがもっと重要なのは、我々はすでにCIA監察官自身が「信じられないほど大量の児童ポルノを目にしてきた」と証言しているという記録があるという点である。正確な引用ではないが、趣旨はそういうことだった。

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