「大統領の責務を果たせ」国民連合ルペン党首、マクロンに解散・選挙を迫る フランス内閣総辞職に
9月9日
フランス国民議会が信任投票でフランソワ・バイルー首相を否決し、内閣は総辞職に追い込まれた。マクロン政権下で4度目の政府崩壊である。
こうした中、国民連合のマリーヌ・ルペン氏は「マクロン大統領は多数派の長ではなく共和国大統領としての責務を果たすべきだ」と強調し、国民議会の解散と総選挙を要求した。
さらに「政権交代は民主主義の正常な呼吸であり、行き詰まりを長引かせれば議会の危機が体制の危機に拡大する」と指摘。マクロン派と左派「不服従のフランス(LFI)」双方を停滞の責任者と批判した。今後、大統領が新首相を指名するか、解散・総選挙に踏み切るかが焦点となる。

マクロン氏は「多数派の長」という役割から退き、もしそれができるのなら、共和国大統領としての役割を果たさなければならない。この状況下で大統領に残された選択肢はただ一つ、新たな選挙を招集することである。
Monsieur Macron doit se résoudre à sortir de son rôle de chef de la majorité pour enfin assumer, si toutefois il en est capable, son rôle de président de la République.
En ces circonstances, le Président n’a qu’une possibilité : convoquer de nouvelles élections. pic.twitter.com/i1ssNvQ5e0
— Marine Le Pen (@MLP_officiel) September 8, 2025
ルペン代表:投票の結果を受けて、マクロン氏は少なくとも一度は「多数派のリーダー」という役割から退き、もしそれができるのなら、共和国大統領としての役割を遂行すべきである。
この状況下で大統領に残された選択肢は一つだけだ。すなわち新しい選挙を招集し、国民に選ばせることだ。もし彼が決断するなら、交代多数派を選ぶ機会を国民に与え、自ら選挙戦に関わり、審判者の役割を離れてプレーヤーとなる。その場合、敗北したときの政治的な責任をあらかじめ引き受けることになる。
政権交代、交代というものは決して汚い言葉ではない。それは民主主義における自然な呼吸である。審判者としての役割とは、主権者である国民に立ち返ることだ。

人工的な手段でこの行き詰まりを長引かせれば、大統領自身が前面に立ち、議会の危機を体制の危機に変えてしまうだろう。9月10日の動きを背景に、不服従のフランス(LFI)は解散なしで国を止めようとしており、エマニュエル・マクロンもまた国を止めている。だがフランスに必要なのは停滞ではなく、むしろ状況を打開することであり、行き詰まりではなく前進なのだ。
マクロン派もLFIも、この行き詰まりと混乱の唯一の責任を負う存在である。そして最後に、マクロン大統領が国民議会を解散すべきもう一つの理由は、「法の精神」にある。法文そのものだけではなく、制度の精神、特に憲法という基本法の精神が、制度の機能を妨げるようなことは何もしてはならないと命じている。もしその一部が機能不全に陥れば、制度全体の均衡が揺らぐ。大統領自身がその麻痺に加担することは、誰一人として理解しないだろう。

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