名優・仲代達矢さん死去 92歳 黒澤明監督作品「影武者」「乱」で主演、「無名塾」で後進を育成
映画「人間の条件」や黒澤明監督の「影武者」「乱」などに主演し、日本映画界を代表する名優として知られた仲代達矢(なかだい・たつや)さんが、11日、死去したことが分かった。92歳。東京都出身。文化勲章受章者でもあった。
仲代さんは1952年に俳優座養成所に入所。小林正樹監督の「人間の条件」シリーズで主演を務め、一躍スター俳優となった。その後、黒澤明監督の「用心棒」「椿三十郎」では三船敏郎さんの敵役として強烈な印象を残し、カンヌ国際映画祭の最高賞を受賞した「影武者」や大作「乱」では主演として国際的な評価を確立した。
1975年には俳優養成所「無名塾」を設立。役所広司、若村麻由美ら数多くの俳優を輩出し、後進の育成に尽力した。テレビでもNHK大河ドラマ「新・平家物語」などで存在感を示し、昭和・平成・令和と約65年にわたり第一線で活躍し続けた。
晩年も精力的に舞台へ立ち、2019年には史上初の8K時代劇「帰郷」(杉田成道監督)に出演。2020年にはモリエール作「ぺてん師タルチュフ」で主演を務めるなど、命を削るように演じることへの情熱を持ち続けた。「生涯現役」を貫いたその姿勢は、多くの俳優や観客に深い感銘を与えた。(引用:共同通信/スポーツ報知)

ネットの声
本当に日本映画の礎を築いた人。ご冥福をお祈りします。
「影武者」の演技はいま見ても鳥肌が立つ。まさに本物の俳優でした。
無名塾から育った役者たちが、今の日本の演劇界を支えてるんですよね。
92歳でも現役で舞台に立つ姿、尊敬しかない。
小林正樹、黒澤明、そして仲代達矢。日本映画の黄金時代を象徴する名前です。
「帰郷」での表情、忘れられない。人生そのものを演じていた。
役者魂という言葉が一番似合う人だった。
昭和から令和まで、演技の“芯”を見せ続けたのは本当にすごい。
演技も人生もストイック。こういう俳優はもう出てこない。
日本映画の誇り。ありがとうございました。

参考記事


(画像:NHK)


