「表現の不自由展」大阪府が会場の使用許可取り消しを容認
2021/6/25 16:30
大阪市で7月に開催される予定だった企画展「表現の不自由展かんさい」について、会場となる大阪府立施設の指定管理者が使用許可を25日付で取り消したことが判明した。開催が明らかになった6月中旬以降、施設への抗議活動が相次ぎ、利用者の安全が保証できないと判断したという。府は指定管理者から事前に相談を受け、許可取り消しを容認した。
「表現の不自由展かんさい」は7月16~18日、大阪市中央区の大阪府立労働センター(エル・おおさか)で開催される予定だった。愛知県で2019年にあった国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」で開かれた企画展「表現の不自由展・その後」の作品の一部を展示する予定で、有志による実行委員会が準備を進めていた。
施設は府の指定管理制度に基づき、一般財団法人大阪労働協会などでつくる共同事業体「エル・プロジェクト」が指定管理者として管理・運営している。指定管理者によると、実行委がSNSで展覧会の実施を明らかにした6月15日以降、エル・おおさかに電話やメールでの抗議が25日までに約70件寄せられた。また、施設周辺で大音量で中止を求める抗議活動も行われたという。
このため指定管理者は、施設の利用方法などを定めた府条例に基づき、施設の管理に支障がある場合は使用許可を取り消すことができるとするケースに該当すると判断。大阪府に相談した上で、使用許可の取り消しを決めた。府は、条例に基づき使用許可の可否の権限は指定管理者にあるとしている。
(毎日新聞引用)
不自由展、東京開催を延期 会場の移転めど立たず
2021/6/24
愛知県の国際芸術祭で抗議が殺到し、2カ月中断した企画展「表現の不自由展・その後」の東京開催を予定していた実行委員会は24日、会場移転にめどが立たないとして、25日の開幕を当面延期すると発表した。10日にいったん内定した新会場がその後、「近隣への迷惑がかかる」として一転、貸し出しを拒否したという。
名古屋と大阪では開催予定だった
東京展は「表現の不自由展・その後 東京EDITION」と題し、「平和の少女像」など内外の作家の作品を展示、7月4日に閉幕する予定だった。少女像などをテーマに6月25、26日に予定していたオンラインでのイベントは開催するという。
表現の不自由展は7月6~11日に名古屋市、16~18日に大阪市での開催が発表されていた。