トランプ氏に有罪評決、全34罪状 不倫口止め料裁判
トランプ前米大統領が不倫口止め料を不正に会計処理したとされる事件で、ニューヨーク州地裁の陪審員は30日、トランプ氏に有罪の評決を下した。米国の大統領経験者に対する有罪評決は初めてとなる。陪審は2日間の評議の末、34件の罪状全てで有罪と判断した。
7月15日に開幕する共和党全国大会ではトランプ氏が党の大統領候補に正式に指名される見通し。
トランプ氏は評決後、記者団に「腐敗し矛盾した判事による不正な裁判だ」と強調。11月5日の大統領選で「国民による本当の判決が下される」と述べた。
トランプ氏には最長4年の禁錮刑が科せられる可能性があるが、同様のケースには通常これより短い禁錮刑あるいは罰金、保護観察が言い渡される。トランプ氏は収監されても選挙活動を続行でき、大統領選に勝利した場合は就任が可能。(reuters)
トランプ前大統領 有罪の評決 量刑決める審理は7月11日
2024年5月31日
アメリカのトランプ前大統領が不倫の口止め料をめぐって帳簿などの業務記録を改ざんした罪に問われている裁判で、ニューヨーク州の裁判所の陪審員は30日、有罪の評決を下しました。アメリカの大統領経験者が刑事事件で有罪となるのは史上初めてです。
30日、一般の市民から選ばれている12人の陪審員がトランプ氏が有罪か無罪かを判断するための評議と呼ばれる非公開の話し合いを前日に続いて行いました。陪審員が話し合った結果、全員の判断が一致し、トランプ氏に有罪の評決を下しました。
陪審員による評決の理由は明らかにされません。
トランプ氏は「罪状はでっちあげですべてが不正だ」などと述べ、ことし秋の大統領選挙で返り咲きを目指す自身への選挙妨害だと無罪を主張していて、今後、控訴するものとみられます(nhk)
量刑は7月11日に言い渡される
5月31日
今後の選挙運動に影響を与えるのが、担当判事による量刑判断だ。量刑は7月11日に言い渡される。
実刑になった場合、トランプ氏が控訴したとしても、保釈継続が認められずに勾留される可能性がある。選挙集会や資金集めパーティーは開けなくなり、ソーシャルメディアの発信も規制される。共和党の候補指名を受ける予定の7月15~18日の党全国大会にも出席できなくなる。
ただ、法律家の間では、トランプ氏は前科がなく実刑になる可能性は低いとの見方が強い。
罰金刑のほか、自宅軟禁や保護観察の処分を受けるケースもあり得る。一方で、刑事施設に勾留されなくても、移動が制限されれば、選挙運動に支障が出る。
判事はこれまでに「トランプ氏は大統領候補であり、憲法修正1条の権利(言論の自由)は極めて重要だ」と述べており、トランプ氏の言動を制約することには慎重だ(毎日新聞)