新疆綿、ワールドやミズノ使用中止 ウイグル人権配慮
2021年5月21日
中国の新疆ウイグル自治区で産出される「新疆綿」の使用をやめる動きが日本企業に出てきた。日本経済新聞の取材に対し、ワールドやミズノなど3社が中止を表明した。ウイグルを巡っては中国政府による人権侵害が取り沙汰されている。使用を続ける企業も取引先に問題がないかサプライチェーン(供給網)の確認を徹底するなどとしており、生産や調達で人権に配慮する動きが広がる。
アパレル、「ウイグル」が迫る生産履歴確認の厳格化
アパレル・スポーツ関連の主要な上場50社に4月上旬から聞き取り調査をした。5月19日時点で37社が回答した。新疆綿を使っていたのはこのうち14社。「調査中」も7社あった。19日にはウイグル問題に関連し、米税関当局がファーストリテイリングの衣料品輸入を差し止めていたことが明らかになった。37社の回答はこの動きが報じられる前に寄せられた。
ワールドは新疆綿の使用を確認できた商品で中止を決めた。鈴木信輝社長は人権侵害の疑いが指摘されていることを踏まえ、「そうしたリスクがある以上、うたい文句にして販売することは今の段階では控えるべきだ」と語った。ミズノとコックスも使用をやめるが、理由は「回答できない」とした。
良品計画のほかワコールホールディングス、三陽商会、シャルレの4社は使用を続ける
しまむらは新疆綿を使った商品を生産する新疆の工場との取引を当面見合わせる。鈴木誠社長は「現地に行って(強制労働などの)実際の状況を確認できない」ためだと説明する。これまでは社員などが定期的に現地を訪問していたが、新型コロナウイルスの影響で行けなくなった。タビオは「使用を減らす」と回答した。
一方、良品計画のほかワコールホールディングス(HD)、三陽商会、シャルレの4社は使用を続け、強制労働などが確認された場合は取引を停止すると説明した。ワコールHDは「強制労働がないようにサプライヤーに求め、自社でも確認している」という。
三陽商会の大江伸治社長は「綿花栽培は現地の生活基盤になっている側面もある。どう行動することが企業の社会的責任(CSR)として正しいのか見極めたい」と説明する。良品計画は「インド産の綿の方が使用量は多く、仮に新疆綿の使用をやめてもビジネスは継続できる」としたうえで「監査にベストを尽くしており、確認できない状況で中止するのは現地の雇用に影響を与える」と強調した。
中国は世界第2位の綿花生産国だ。中でもウイグルは中国生産の約8~9割を占める
中国は世界第2位の綿花生産国だ。中でもウイグルは中国生産の約8~9割を占める。「新疆綿は安価で高品質なためまったく使わないという判断は難しい」(アパレル大手)との声もある。
企業が人権問題にどう向き合うのか、投資家や消費者の目は世界で厳しさを増している。
米国の機関投資家団体ICCRはウイグルの強制労働に関わっていると思われるとしてファーストリテイリングを含む47社に取引先の詳細などを開示するように求めた。
アパレルの世界大手、スウェーデンのへネス・アンド・マウリッツ(H&M)は新疆ウイグル自治区に工場を持つ中国企業との取引を停止すると表明している。(日経新聞)
ネットの声
良品計画のほかワコールホールディングス、三陽商会、シャルレって何?なんで即取引中止にしないの
この4社の、「強制労働が確認された場合」って、もう十分確認されてるだろ、これ以上なにがあんだよ!
ワコールHDは「強制労働がないようにサプライヤーに求め、自社でも確認している」って頭大丈夫か?
良品計画、ワコール、山陽商会、シャルレは買わんな
ワールド、ミズノは正しい、というかこれが普通。