【社説】武漢研ウイルス流出説、信頼性高まる
ジョー・バイデン米大統領は26日、新型コロナウイルスの発生源について、より突っ込んだ調査を行うよう情報当局に指示した。バイデン氏は、この問題に関する米国務省の調査部署の閉鎖を命じたと伝えられていたため、今回の対応は方針転換となる
同氏が自身のみっともない判断を取り繕おうとしているのは、ウイルスが武漢ウイルス研究所から流出した可能性を示す証拠によってついに「ダムが決壊」したためだ。
バイデンは恥ずべきだ
当初から疑わしい事実が明らかになっていたのに、大統領が調査を指示するまでこれほど時間がかかったのは恥ずべきことである。
世界のメディアは2020年1月、中国の武漢市でウイルス感染が広がっていることを伝え始めた。トム・コットン米上院議員は2020年1月30日、「このコロナウイルスは地球規模のパンデミック(世界的大流行)を引き起こす可能性がある」と述べた。
「注目すべきは、中国唯一のバイオセーフティーレベル4のスーパー研究施設が武漢にあり、世界で最も危険な病原体を使った研究が行われていることだ。病原体の中にはコロナウイルスも含まれている」
その後、世界は新型コロナウイルスについて――武漢ウイルス研についても――より多くを知ることになる。ただ、危険な各種ウイルスを扱っていた近くの研究施設から新型コロナウイルスが流出したかどうかを問うのは、当初から妥当なことだった。
2020年2月6日、華南理工大学の肖波涛教授(分子生物学)は、このウイルスについて「恐らく武漢の研究所が発生源だろう」と結論付けた論文を発表した。しかし中国政府はコロナの発生源に関する研究を厳しく制限しており、同教授は論文を撤回した。(wsj)
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武漢ウイルス研究所、19年秋に職員が体調不良で通院=WSJ(5/23)
5月23日、中国が新型コロナウイルスの感染拡大を公表する数カ月前の2019年11月、武漢ウイルス研究所に所属する研究者3人が病院での治療が必要になるほどの体調不良を訴えていた。
中国が新型コロナウイルスの感染拡大を公表する数カ月前の2019年11月、武漢ウイルス研究所に所属する研究者3人が病院での治療が必要になるほどの体調不良を訴えていた。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が、これまで公表されていなかった米情報機関の報告書を引用して23日に報じた。
WSJによると、報告書には影響を受けた研究者の数や体調不良になった時期、通院回数に関する新たな詳細情報が含まれている。新型コロナウイルスが同研究所から流出した可能性について、より詳細な調査を求める声が高まる可能性があるとWSJは指摘している。