ウイグル人権侵害「容赦するな」習氏の関与、文書で証明 英民衆法廷
2021/12/25
人権専門家らによる英国の独立した民衆法廷「ウイグル法廷」が今月、中国新疆(しんきょう)ウイグル自治区での人権侵害について習近平国家主席らが「主要な責任を負っている」と指摘した。
同法廷の判断を裏付けたのは、ウイグル族に対する習氏の発言などをまとめた中国政府の内部文書「新疆文書」。
同文書を入手したウイグル法廷の調査から、多数のウイグル族らが「再教育施設」で強制収容されているとされる問題に習氏や側近らが事実上関与した実態が浮かび上がった。
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自治区での人権侵害を検証するためウイグル人活動家の呼びかけで2020年に設立された同法廷は、300ページ以上に及ぶ新疆文書を独自に入手。米非営利団体「共産主義犠牲者記念財団」のエイドリアン・ゼンツ上級研究員ら複数の専門家が内容を検証した。文書の入手元は安全のため、明らかにされていない。
ゼンツ氏がウイグル法廷に提出した新疆文書の内容を検証した報告書では、習氏が国家主席に就任した翌年の14年に、ウイグル族に関して発言した内容が記されている。
習氏が同年4月に国家主席就任後初めてウイグル自治区を視察した際の演説では、同自治区の中心都市ウルムチで発生した爆発事件を受け、事件に関わったとみられるウイグル族を念頭に「絶対に容赦するな」と訴えた。「先手を打って敵を制し、電光石火の速さで打撃を与えるのだ」と強調した。(産経)
ウイグル弾圧、習主席らの関与示す「新疆文書」が流出
2021年12月1日
習近平国家主席をはじめとする中国の指導者たちが、同国の少数民族ウイグル族の弾圧に関与していることを示す文書の写しが、このほど新たに公表された。
この文書は、ウイグル族に対する人権侵害を調べているイギリスの独立民衆法廷「ウイグル法廷」に9月に提出されたもの。これまで一部が明らかになっていたが、今回のリークで今まで確認されていなかった情報が表面化した。
複数のアナリストは、この文書の中に中国政府高官がウイグル族の大量収容や強制労働につながる措置を求めたことを証明する発言記録が含まれていると指摘する。
中国はウイグル族に対するジェノサイド(集団虐殺)を一貫して否定している。
ウイグル法廷はウイグル問題が専門の学者3人、エイドリアン・ゼンツ博士、デイヴィッド・トビン博士、ジェイムズ・ルワード博士に対し、文書が本物であるか確認するよう依頼した。
「新疆文書」
このほど内容が明らかになった文書は、多くのウイグル族が暮らす地域(新疆ウイグル自治区)にちなんで「新疆文書」と呼ばれる。習主席や李克強首相ら中国共産党の指導者たちが、ウイグル族や中国のほかのイスラム教徒に影響を及ぼす政策に直接つながる発言をしていたとしている。
こうした政策には強制収容や大規模な不妊手術、強制的な中国への同化、「再教育」、拘束したウイグル族を工場で強制労働させることなどが含まれる。
ゼンツ博士は今回の文書に関する報告書の中で、文書を分析したところ、中国政府トップらの発言と、その後にウイグル族に対して行われた政策との間には「これまでの理解をはるかに超える広範で詳細かつ重要な関連性がある」ことが示されたとしている。
中国は新疆ウイグル自治区における人権侵害疑惑をめぐり、国際的に大きな圧力に直面している。
2016年以降、中国はウイグル族やそのほかのイスラム教徒を対象としたいわゆる「再教育」キャンプを設置し、信用できない兆候とみなされる行動をとった新疆ウイグル自治区の住民を取り締まりの標的にするなどしている。
また、ウイグル族を同自治区での綿花摘みに派遣するなど、強制労働戦略も進めている。
人口抑制のためにウイグル族の女性に強制的に集団不妊手術を行い、子供を家族から引き離し、ウイグル族の文化的伝統を壊そうとしていることも報告されている。
中国はこれらの疑惑を強く否定。新疆での取り締まりはテロを防ぎ、イスラム過激派を根絶するために必要だと主張している。収容所については、テロとの闘いにおいて、収容者を「再教育」するための有効な手段だとしている。(bbc)
ネットの声
極悪非道だ。本当にひどい。こんなことが今の世の中で許されるのか。
このジェノサイド国家に、非難決議どころかボイコットを逡巡していた岸田政権!
国際社会はこの中国の横暴に一致協力して非難の声を高めるべき。第二のウイグルが起きる可能性もある。