イーロン・マスクの登場で、一部のツイッター社員は不安を募らせる
News of Tesla CEO Elon Musk taking a board seat at Twitter has some employees panicking over the future of the social media firm's ability to moderate content, company insiders told @Reuters https://t.co/60IyXjB4Ad
— Reuters (@Reuters) April 7, 2022
4月7日(ロイター) – テスラ(TSLA.O)のイーロン・マスク最高経営責任者がツイッター(TWTR.N)の取締役に就任するというニュースにより、ソーシャルメディア企業のコンテンツ規制能力の将来について一部のツイッター社員がパニックになっていると同社関係者がロイターに対して述べた。
今週、自称「言論の自由絶対主義者」のマスク氏がツイッターの筆頭株主となるに十分な株式を取得したという驚きの事実が明らかになった数時間後には、政治保守派がドナルド・トランプ氏の復帰を求める声でソーシャルメディアに溢れ始めた。前米国大統領は、1月6日の事件後、フェイスブックとツイッターから追放された。暴力の扇動に関わる懸念から、国会議事堂での暴動が発生した。
ツイッターは今週、取締役会は方針を決定しないと繰り返したものの、ロイターの取材に応じたツイッターの社員4人は、悪用するユーザーや有害コンテンツに関する同社の方針にマスク氏が影響を及ぼす可能性を懸念していると述べた。
トランプ大統領がフェイスブックとツイッターを禁止したことを受けて、イーロン・マスクは、米国のハイテク企業が “言論の自由の事実上の裁定者 “として行動することに多くの人々が不満を持つだろうとツイートした。
マスクは新役員として何をしたいのかを明確にしていないが、ツイッターの活動でその意図を電光石火で伝えている。
マスクはツイッターの9.1%の株式を公開する1週間前に、8000万人のフォロワーに対して、このサイトが言論の自由の原則を守っているかどうかを投票したところ、大多数が「ノー」に投票したのである。
Free speech is essential to a functioning democracy.
Do you believe Twitter rigorously adheres to this principle?
— Elon Musk (@elonmusk) March 25, 2022
コメントを求められたツイッターの広報担当者は、取締役会は「当社のサービス全体にわたって重要な助言とフィードバックの役割を果たしている」が、日々の運営と決定はツイッターの経営陣と従業員が行っているとの声明を繰り返した。
「(役員会に)影響力がないとは考えにくい」と、ある社員は言う。「もしそうなら、なぜイーロンは取締役会の席を欲しがるのか?」
しかし、ロイターが取材した他の社員は、マスクの関与は新機能や製品立ち上げのペースを早めるのに役立ち、ツイッターのアクティブユーザーとして新鮮な視点を提供することができると語った。
ツイッターの取締役会は、他のハイテク企業よりもツイッター内の議論で重要な位置を占めていると、ある社員は語った。創業者兼CEOのマーク・ザッカーバーグ氏が二種類の株式構造によって会社を支配するメタ・プラットフォームズ社とは異なり、ツイッター社は単一の株式しか持っていないため、マスク氏のような活動家に対してより脆弱になるからです。
木曜日、マスク氏は2018年にSpotifyのJoe Roganポッドキャストで葉っぱを吸っている画像を、テキストとともにツイートした。“ツイッターの次の取締役会は火を噴くことになる”
— Elon Musk (@elonmusk) April 7, 2022
トランプ氏の復帰はあるか?
同社の業務に詳しいある社員は、トランプ氏を復帰させる計画は今のところないと語った。ツイッターの広報担当者は、いかなる政策決定も覆す計画はないと述べた。
しかし、テスラでのマスク氏の運営スタイルを取材しているベテラン自動車アナリストは、そうした判断は時間の問題かもしれないと話す。
「ドナルド・トランプが実際に金持ちだったら、同じことをしたかっただろうが、そんな余裕はなかったはずだ。つまり、イーロンはトランプがやりたかったであろうことをやっているのです」と、ガイドハウス・インサイトのアナリスト、サム・アブエルサミド氏は言う。
「イーロンは会社の10%近くを所有しているので、ツイッターがトランプのアカウントを復活させても “驚かない 」と彼は言っている。
長期的には、マスク氏の関与によって、現在包括性を重視しているというツイッターの企業文化が変わる可能性があると従業員は述べている。マスク氏は、トランスジェンダーの人々やCOVID-19の蔓延を食い止める努力を嘲笑するミームを投稿したり、一部の世界のリーダーをヒトラーに例えたりして、広く批判にさらされている。
ツイッターのCEOであるパラグ・アグラワル 氏と共同創業者のジャック・ドゥーシー氏から温かく迎えられたマスク氏に警戒心を抱いた従業員もおり、そのため今週、就職活動に乗り出すことになった。
「履歴書をほじくっている人もいますよ」とある人は言った。”(マスクのような)誰かのために働きたくはない」(reuters)