「もう辞めにしませんか」 池袋暴走事故・遺族がブログで飯塚被告に呼びかけ「残された人生で、愛を持って…」
2021年8月6日
「飯塚幸三被告人へ」ブログで遺族が呼びかけ
2019年4月、東京・池袋で飯塚幸三被告(90)が運転する車が暴走し、松永真菜さん(当時31)と、娘の莉子ちゃん(当時3)の尊い命が奪われた事故。
裁判で飯塚被告は自身の責任を認めず「車に何らかの異常があった」と無罪を主張し、検察側は禁錮7年を求刑した。
この事故の遺族である松永拓也さんが、8月5日「飯塚幸三被告人へ」と題されたブログで異例の呼びかけを行った。
松永拓也さんのブログより:
私にこの先何年も、人を恨み続ける道を歩ませないで欲しい。2人の愛してくれた、私らしい私でいさせて欲しいのです。あなたも人の子であるならば、私の「愛しているからこそ、2人の命を無駄にしたくない」という気持ち、少しだけ想像してみてほしいです。
一審の判決が出たら、もう辞めにしませんか。こんな何も生み出さない無益な争い、もう辞めませんか。
松永拓也さんのブログより:
あなたの法律上の無罪を主張する権利は尊重しています。正直、私たちはそれにずっと苦しめられてきましたが、罪と罰から逃れようとする事も一定の理解はします。ですから、このブログは怒りを込めた命令のような意味ではなく、あくまで私の願いを綴るものです。
一審の判決が出たら、もう辞めにしませんか。こんな何も生み出さない無益な争い、もう辞めませんか。
妻が私に教えてくれた、他者に対する愛を、私に残された人生で実践していきたいのです。そして、妻と娘が愛してくれたままの自分らしくありたいのです。
そのために、私はあなたとは争い続けるためにエネルギーをこれ以上使いたくないのです。そんな事より、交通事故をひとつでも無くすための活動に全力を注ぎたいのです。
飯塚被告に争いをやめることを呼びかけた松永さん。
ブログの最後はこう締めくくっている。
松永拓也さんのブログより:
「どうすればこういった事故を無くせるのか」という視点を共に持ちませんか。その為にできる事は、これだけの証拠を前にして「車のせいだ」と言い続けることでは決してないはずです。それが、あなたが真菜と莉子に出来るせめてもの弔いであり、残された人生で、愛を持って出来る事のひとつなのではないでしょうか。
判決は9月2日に東京地裁で言い渡される。(「イット!」8月6日放送分より)(fnn)
池袋暴走、90歳の飯塚幸三被告に禁錮7年求刑…検察側
2021/07/15 16:19
東京・池袋で2019年4月、乗用車が暴走して母子2人が死亡、通行人ら9人が重軽傷を負った事故で、自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致死傷)で在宅起訴された旧通産省工業技術院の元院長・飯塚幸三被告(90)の公判が15日、東京地裁(下津健司裁判長)であり、検察側は禁錮7年を求刑した。(読売)
【速報】池袋暴走事故 飯塚幸三被告に禁錮7年求刑 過失運転致死傷の罪 東京地検https://t.co/thR32iDcU8
— テレ朝news (@tv_asahi_news) July 15, 2021
ネットの声
このニュースを見るたびに胸が痛くなる。
ご遺族の言うとおりだ。いたみが少しでもわかれば、上訴はありえない。
飯塚被告も本当は分かっているのではないか?ブレーキは異常などしていなかったと。
怒りと悲しみしか湧いてこない。飯塚被告の家族も本人を説得するべき。