中国恒大の第2位株主、全保有株の売却を計画
[香港 23日 ロイター] – 中国の不動産開発大手、中国恒大集団の第2位の株主である華人置業集団は23日、3200万ドル相当の恒大株を売却したことを明らかにし、全保有株式を売却する方針を示した。
香港証券取引所への提出資料で「取締役らは、流動性に関する一部発表を含め中国恒大集団を巡る最近の動向を憂慮し、警戒している」とした。
リフィニティブのデータによると、華人置業は9月10日時点で恒大株の約6.50%を保有していた。
同社は8月30日から9月21日までに恒大の発行済み株式総数の0.82%に当たる1億0891万株を2億4650万香港ドル(3200万ドル)で売却したと発表。
残る5.66%の全部または一部を市場もしくはブロックトレード(大型の相対取引)で売却するよう指示したことを明らかにした。
この指示は、売却を承認する9月23日の株主総会から12カ月間有効という。
保有する恒大株を全て売却した場合、2021年通期に約94億8630万香港ドル(12億2000万ドル)の損失が生じると試算した。
恒大集団本社前は厳戒態勢 きょう社債の利息支払日
33兆円規模の巨額の負債が判明した中国の不動産大手「恒大集団」は、23日、社債の利息の支払日を迎えた。
恒大集団の本社がある中国・深センから、森政章記者が中継でお伝えする。
世界経済への影響表面化後、最初の利払い日を迎え、恒大集団前は厳戒態勢が敷かれている。
会社前には、午前7時すぎから大型の警察車両が並び出したほか、地下鉄の最寄り口の出入り口は、完全に封鎖されている。
先週は、社債の格下げ公表などの当日に、投資家らが2度にわたって押し寄せ、23日の利払い日が注目されたが、会社側が一部の支払いを表明したほか、猶予期間もあり、今のところ先週のような騒動は起きていない。
しかし、支払日は2022年1月まで毎月あり、その合計は1,000億円規模にのぼるとみられることから、今後も金融市場をゆるがすおそれは残ったまま。
また中国各地には、恒大による不動産開発が滞っている場所がいくつもあり、購入済みの人たちの不安が広がっている。
恒大集団の創業者「投資家への支払いを断固実行」
9/23(木)
“恒大集団の創業者「投資家への支払いを断固実行」”
中国の不動産大手「恒大集団」を巡り資金繰りへの懸念が高まるなか、創業者は「投資家への支払いを断固として実行しなければならない」と強調しました。
中国メディアによりますと、恒大集団の創業者・許家印氏は22日、深夜に社員ら4000人を集め会議を開きました。
会議のなかで許氏は、各地でマンションの建設が止まっていることを踏まえ「工事を全力で再開し、予定通りに引き渡すことは会社の義務だ」と強調しました。
また、社債の利払いなどを巡り資金繰りへの懸念が高まっていることに対し、「投資家への支払いを断固として実行しなければならない」と指示しました。
恒大集団は、23日が期限のおよそ40億円の利払いは実施を明言していますが、来週以降に期限を迎える利払いについては対応を明らかにしていません。(テレビ朝日)