興和、イベルメクチンが第3相臨床試験でオミクロンに有効との見解を示す
ロイター通信
[東京 31日 ロイター] – 日本の商社および製薬会社の興和株式会社は月曜日、抗寄生虫薬イベルメクチンが第3相臨床試験でCOVID-19のオミクロン変異体の治療に有効であることが判明したと発表した。
この試験でイベルメクチンがこの変異体に対して「抗ウイルス効果」を持つことがわかったと興和は述べているが、それ以上の詳細は明らかにしていない。同社は、東京の医科大学である北里大学と協力している。
動物や人間の寄生虫の治療に使われるこの薬を評価する臨床試験が進行中だが、COVID-19治療薬としての宣伝はここで論争を巻き起こしている。
この薬は日本ではCOVID-19の治療薬として承認されておらず、米国連邦医薬品局は繰り返しその使用に対して警告を発している。
興和 イベルメクチンの「オミクロン株」への抗ウイルス効果を確認
PRESS RELEASE 2021年1月31日 興和株式会社
興和株式会社(以下、「興和」)は、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染症治療に対する第Ⅲ相臨床試験(開発コード:K-237)で使用している治験薬「イベルメクチン」につきまして、北里大学との共同研究(非臨床試験)から、既存の変異株(アルファ・ベータ・ガンマ・デルタ株)と同様に、オミクロン株に対しても同等の抗ウイルス効果があることを確認いたしました。
イベルメクチンは寄生虫感染症治療薬として、WHO が感染地域に 30 年以上にわたって配布しています。特にアフリカの一部の国では、ボランティアが人々に直接配布するほどの安全性が確認されています。
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また、イベルメクチンは SARS-CoV-2 の細胞内への侵入抑制と複製阻害という作用が報告されており、ドラッグリポジショニングとしての新型コロナウイルス感染症治療薬(錠剤)としての応用が期待されています。
なお、本臨床試験では、寄生虫感染症治療薬としてすでに承認されている用法・用量と異なっていますが、臨床試験の中で有効性・安全性を確認しているところです。興和はイベルメクチンのSARS-CoV-2 に対する臨床効果を確認し、いち早く国民の皆様に提供することで、新型コロナウイルス感染症治療に少しでも貢献してまいります。
※海外において、患者さんがヒトには危険な高含量の動物用イベルメクチンを使用し、有害事象が発現するとの報道がありましたが、興和は、ヒトに対する医薬品の臨床試験の実施基準である「GCP(Good Clinical Practice)」で定められている厳格な基準に則り、イベルメクチンの臨床試験を実施しています。
以 上 (プレスリリース抜粋 全文は👉こちら)