岸田、79年経ってもまだ寝言
2024年8月6日岸田総理大臣は、広島市で開かれた平和記念式典であいさつし、「『核兵器のない世界』への努力を積み重ねることは日本の使命だ」と述べ、核軍縮に向けた機運を高めるための国際社会の取り組みを主導していく考えを強調した。(NHK)
岸田、原爆を落としたアメリカに何も言わず「ロシアの核脅威がー」
岸田首相は「核軍縮を巡る国際社会の分断の深まりやロシアによる核の威嚇等により、核軍縮を巡る情勢は一層厳しさを増している」と指摘しつつ、「『核兵器のない世界』への道のりがいかに厳しいものであったとしても、我々はその歩みを止めるわけにはいかない」と語った。
「核拡散防止条約(NPT)の維持・強化のため、『ヒロシマ・アクション・プラン』の下での現実的かつ実践的な取り組みを進め、核軍縮に向けた国際社会の機運を高めるべく、国際社会を主導していく」との決意を示した。(FNN)
日本以外の各国は実質核を保有している。G7で核を持たない丸裸は日本とカナダだけ
アメリカ、イギリス、フランスは自国で核を保有しています。イタリア、ドイツはアメリカとニュークリア・シェアリングを行っています。ニュークリア・シェアリング(核共有)とは、NATOにおける核兵器の共同運用体制の一環として、核保有国であるアメリカが非核保有国に対して核兵器の共有を提供する制度です。
自前でも核を持たず、核シェアリングをしていないG7のメンバーは、カナダを除けば、日本が唯一の国です。隣国に脅威のないカナダは核の脅威にはさらされていませんので、G7のメンバーで実質丸腰は日本だけです。
何より日本は核を持った3つの独裁国に囲まれています。北からは何度もミサイルが飛び、中露は日本の主要都市にいつでも核を発射できる状態にあります。カナダとは状況が違います。
さらに現在、カナダは遠回しに核兵器禁止条約への反対を撤回しています。
カナダ政府の声明「カナダは50年間にわたって「核軍縮に向けた実際的かつ包括的なアプローチ」を追求しており、それは核兵器不拡散条約(NPT)に「根差した」ものであると述べている。しかし、今なお9カ国が13,865基の核兵器(2019年時点)を保有しており、NPTが核兵器なき世界をもたらしていないことは明白である。」(hilltimes)
ノーベル平和賞をもらったオバマの核兵器削減は口だけだった
2010年3月12日 オバマ米政権として初の本格的な予算要求となる2011会計年度(2010年10月~11年9月)の予算教書が米議会に提出され、核兵器関連コストの大幅増額を計画していることが明らかになった。「核兵器のない世界を目指す」と高らかにうたってきたオバマ大統領の政策とは矛盾する動きだ。(中国新聞)
2021年4月10日 オバマ政権が掲げた「核兵器なき世界」の理念に逆行しうる動きだった。理念を継承するバイデン政権がこの流れをどれほど変えるかが焦点だ。だが一方で、そもそも30年間で1兆ドル(約109兆円)以上を投じる計画を最初に承認したのは、オバマ政権自身だ(朝日新聞)
中国は、2030年までに核弾頭1000発保有を目標としている
2021.11.4 米国防総省報告書米国防総省は3日、中国の軍事動向に関する年次報告書を発表し、中国が約10年後の2030年までに少なくとも1000発の核弾頭を保有する意向を持っている公算が大きいと強調した。空中発射弾道ミサイル(ALBM)などからなる中国版「核の3本柱」を構築した可能性に言及。迎撃が困難とされる極超音速兵器の実戦配備への警戒感も示した。
昨年の同報告書は、中国の核弾頭数が10年間で400発台となると推定しており、この予測を大幅に上回った。報告書では、中国軍が創設100年を迎える27年までに、最大700発の核弾頭を保有可能になると指摘。「今後10年間、中国は核戦力の近代化、多様化、拡大を目指している」と強調した。(産経新聞)
世界の核弾頭は1万3千発
核廃絶を叫ぶ人たちに今世界に核弾頭は何発あるのかと聞いたことがあるのですが、一人として答えられた人はいませんでした。
下記の表のように、現在1万3千発以上の核が世界に広がっています。広がっていますと言っても、持っている国は、わずか9か国ですが。
普通に考えれば、この核を廃絶することなど不可能だということはわかるのですが、夢想家である左派や一部の保守は廃絶できると信じている、または信じ込ませようとしています。
核が廃絶できると本気で思う人は余程の狂人か、または余程の偽善者かのどちらかです。
(出典:長崎大学)
岸田が潰した核保有議論
ロシアがウクライナに核の恫喝をし、降伏しなければ核を打ちこむことを示唆し、世界で批判を浴びました。その時、核保有国からの核の恫喝を目の当たりにした日本で、初めて核保有の議論をすべきとの議論が沸き起こり、あの茂木ですら核保有の議論をと述べたのですが、岸田氏は一瞬にしてこれを吹き消しました。
岸田はニューヨークにわざわざ出かけて行って、核廃絶を訴え「ヒロシマ・アクション・プラン」、国際社会が核兵器不使用の継続の重要性を共有すべきだと訴えたのです。(2022.8.2)
NPTに首相初出席 核廃絶「ヒロシマ・アクション・プラン」発表https://t.co/h0CUktVh93
保有国に対しては、濃縮ウランやプルトニウムなど核分裂性物質の生産状況に関する情報開示を求め、核戦力の透明性向上を呼びかけた
核弾頭保有数を公表せず、不透明な核管理体制が批判される中国が念頭にある
— 産経ニュース (@Sankei_news) August 1, 2022
茂木氏「核共有は議論の余地」 非核三原則との整合性
2022年3月6日
自民党の茂木敏充幹事長は6日のBS朝日番組で「核シェアリング(共有)」政策と非核三原則の関係について「ただちに違反するか否かは議論の余地がある」と語った。「日米安保同盟は北大西洋条約機構(NATO)の集団的防衛体制とは性格が違う」とも指摘し、詳細な議論が必要との見解を示した。
核共有政策に関し「核兵器そのものを物理的に共有する、配備する概念ではない」と強調した。「NATOでは加盟国が核抑止力や意思決定、政治的責任を共有する仕組みだ」と説いた。(日経新聞)
さすがに核が本当に廃絶できると思っているほど岸田はバカでも狂人でもないので、控えめに言って偽善者だと思います。
先の長崎大学出典の世界各国の核保有データのうち、2013年の核保有は、アメリカ7700、フランス300、イギリス225です。アメリカは別にして、英仏はほとんど核を削減していません。
もし本気で核を廃絶しようとするなら、なぜ英仏は核を削減しないのでしょうか?
ちなみに、アメリカは7700から5425発に減らしていますが、まったく問題ありません。アメリカは地球を丸ごと消滅できる核を保有し続けていますし、それ以上は絶対に減らさないからです。
他の6カ国の首脳は、日本の対応を腹の中ではせせら笑っているのではないでしょうか?
「なぜ日本は中国、ロシア、北朝鮮と核保有国に囲まれているのに核廃絶などという、馬鹿げたお花畑に固執しているのかと」
この地球上で核を持って良い国があるとするならばそれは、核の被害に遭っている日本でしかあり得ません。日本は核攻撃から国民の生命、財産を守るために核を持たざるを得ないのです。
「文明は不可逆だ。一度持った核を人間が手放すはずがない」故西部邁氏