香港、地元紙創業者・黎智英氏の資産を凍結 国安法違反で初
香港政府は14日、香港国家安全維持法(国安法)違反で服役中の香港紙・蘋果日報(アップル・デイリー・りんご日報)の創業者、黎智英(ジミー・ライ)氏の資産を凍結したと発表した。国安法違反による資産凍結は初めて。
当局の声明によると、凍結対象となった資産には、同紙を発行する黎氏のメディア企業、壱伝媒(ネクスト・デジタル)全株式のほか、同氏が所有する企業3社の銀行口座も含まれる。
同氏は、2019年に違法集会に参加したことを認め、禁固1年2月の実刑判決を受けていた。
上場企業を対象に初めて同法を適用した当局の決定は、投資家心理に影響を与える可能性がある。
資産はほぼすべて凍結
アップル・デイリーによると、ネクスト・デジタルのCheungKim-hung最高経営責任者(CEO)は、凍結された黎智英氏の資産はネクスト・デジタルの銀行口座とは無関係で、同社の業務および財務には影響がないと述べた。
香港証券取引所への提出書類によると、黎氏はネクスト・デジタルの大株主で、71.26%の株式を保有している。評価額は14日の終値で約3億5000万香港ドル(4500万ドル)。凍結されたその他の「資産」は、現時点で明らかになっていない。(ロイター)
香港紙創業者に禁錮1年2月 19年の大規模デモで実刑判決(4/16)
2021年4月16日
香港の裁判所は16日、2019年8月に行われたデモをめぐり、著名な民主派で香港紙創業者の黎智英(ジミー・ライ)氏に禁錮1年2月の実刑判決を言い渡した。無許可集会を組織・参加した罪に問われた。黎氏が実刑判決を受けるのは初めて。
有罪とされたのは「逃亡犯条例」改正案をめぐる19年8月18日と8月31日のデモ。警察はデモ行進を許可していなかった。8月18日のデモは主催者発表で170万人が参加した。
今後も別の事案で有罪判決が続く可能性
黎氏が創業した蘋果日報(アップル・デイリー)は中国共産党に批判的な報道姿勢で知られる。19年には訪米して当時のペンス米副大統領と会談するなど欧米とのつながりが深く、中国政府高官が「法律で厳しく処罰されなければならない」と明言するなど、中国当局の批判の的になっていた。
黎氏は香港国家安全維持法違反などにも問われており、今後も有罪判決が相次ぐ可能性がある。
香港で民主派の生存空間は極めて小さくなっている。著名な活動家の黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏や周庭(アグネス・チョウ)氏はすでに服役中だ。羅冠聡(ネイサン・ロー)氏など身の危険を感じて海外に逃れた活動家も多い。陳方安生(アンソン・チャン)氏など政治活動からの引退を表明した人もいる。(日経)
香港の民主化は実質的に崩壊した/選挙制度を変更し、体制に“忠誠”か 立候補者を事前審査(3/30)
2021年3月30日
中国の習近平指導部は、香港の選挙に立候補する人を治安機関が事前に調査し、政府に忠誠を尽くしていないと判断された場合、立候補を認めないとする新たな制度の導入を決めた。
体制に批判的な勢力が政治の舞台から排除されることになり、香港の民主化の道は事実上断たれた。
中国国営の新華社通信によりますと、中国の全人代=全国人民代表大会の常務委員会は30日、北京で会議を開き、香港政府トップの行政長官と議会に当たる立法会の議員の選挙制度の変更の詳細を全会一致で可決した。
れい ちえい、ライ・ジーイン、ジミー・ライ、英: Jimmy Lai Chee-ying、1948年12月8日。は香港の実業家。ジョルダーノ、蘋果日報、ユーメディアの創業者。中国広州市出身で、祖籍は中国広東省仏山市順徳区。
香港に永住権を持ち、英国市民パスポートを所有している。中華民国のパスポート(中華民国護照(中国語版))は取得可能だが、台湾の居留證のみを所有している。
2020年国境なき記者団により、蘋果日報(アップルデイリー)主宰の功績が認められ、特別賞を受賞している。現在73歳のジミー・ライは、香港国家安全維持法により起訴、拘留されている。
https://ja.wikipedia.org/wiki/黎智英
参考記事
(画像出典:眾新聞)