オミクロン・変異体は風邪のウイルスの一部を取得した可能性がある:アメリカ
12月3日
新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」は、同じ細胞内に存在する別のウイルスの遺伝物質の一部を取得することで、少なくとも一つの変異を獲得した可能性が高い、という見解を米国の研究者らが示した。
12月3日、 新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」は、同じ細胞内に存在する別のウイルスの遺伝物質の一部を取得することで、少なくとも一つの変異を獲得した可能性が高い、という見解を米国の研究者らが示した。
この遺伝子配列は、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の従来株には見られないが、風邪の原因となるウイルスを含む他の多くのウイルスには普遍的に存在し、ヒトのゲノム(人間の全遺伝情報)にも存在するという。
査読前論文サイト「OSFプレプリント」に2日に掲載された研究を主導した米データ分析会社nferenceのベンキー・サウンダラジャン氏は、この遺伝物質を取得することでオミクロン株は自身を「より人間のように」見せ、ヒトの免疫システムによる攻撃を回避している可能性があると指摘している。
これは、ウイルスにより感染しやすくなる一方で、症状は軽症または無症状になることを意味する可能性がある。
オミクロン株が他の変異株と比べて感染力が強いかどうか、より重篤な症状を引き起こすかどうか、デルタ株に代わって主流になるかどうかはまだ分かっておらず、解明には数週間かかる可能性がある。
これまでの研究によると、肺や消化器系の細胞は、SARS-CoV-2と風邪のコロナウイルスに同時に感染し得る。こうした同時感染が起きれば、同じ宿主細胞に存在する二つの異なるウイルスが相互に作用しながら複製し、双方の遺伝物質を持つコピーを生成する「ウイルス組み換え」の場ができることになる。
サウンダラジャン氏らは論文の中で、この新しい変異は、両方のウイルスに感染した人の体内でSARS-CoV-2がもう一方のウイルスの遺伝子配列を取得したことで最初に起きた可能性があると指摘。
この遺伝子配列は風邪の原因となるコロナウイルスの一つである「HCoV-229E」のほか、エイズウイルス(HIV)でも多く確認されているという。(ロイター抜粋)
南アでオミクロンを発見した医師たちは、これをCOVI◯の軽度の変異型であり、公衆に対する重大な脅威ではないとしている。
これは非常に理にかなっている。
ほとんどのパンデミックのシナリオでは、ウイルスは元のウイルスよりも感染力はやや強いが、致死率ははるかに低いバージョンに進化する傾向がある。
Dr.イーライ・デビッド氏
「感染力は高いかもしれませんが、今のところ私たちが見ているケースは極めて軽度です」 -南アフリカの医師会の会長
これはとても理にかなっています。毒性の低い突然変異は、進化上の利点が大きい。スペイン風邪の結末はまさにこれです。
強烈な変異体は、…感染の可能性は低い
弱毒性の変異体は…感染の可能性が高い
"It may be highly transmissible, but so far the cases we are seeing are extremely mild." —Chair of the South African Medical Association
This makes lots of sense. Less virulent mutations have greater evolutionary advantage. This is exactly how the Spanish flu ended. pic.twitter.com/oyQ0XF26QZ
— Dr. Eli David (@DrEliDavid) November 28, 2021