「韓国によりゴールポストが動かされる」 朝日報道は「極めて問題」慰安婦問題 外相、官房長官が答弁
2021/5/31
茂木敏充外相は31日の参院決算委員会で、慰安婦問題の「最終的かつ不可逆的な解決」を確認した日韓合意前後の韓国政府の姿勢を念頭に、「率直に申し上げて、韓国によってせっかくの(問題解決の)ゴールポストが常に動かされる状況がある」と指摘した。
自民党の有村治子氏に対する答弁。有村氏は韓国・文在寅(ムン・ジェイン)政権の最近の主張を引いて、「韓国政府は『世界で類を見ない戦時の女性の人権蹂躙(じゅうりん)』などという新たなレッテルをはることで、日本を不当におとしめて孤立させ、事実に基づかない歴史認識を国際社会に喧伝している」と訴えた。
有村治子議員「真実が歪められどれだけの国益を損ねたか。今さら大手新聞などと匿名にする必要はない」
また、有村氏は4月27日に政府が閣議決定した答弁書が、慰安婦が強制連行されたとの見方が広がった原因に関し、「吉田清治氏(故人)が、昭和58年に『日本軍の命令で、韓国の済州島において大勢の女性狩りをした』旨の虚偽の事実を発表し、虚偽の事実が大手新聞社により事実であるかのように大きく報道されたことにある」としたことについても質問した。
有村氏は「真実にもとる情報によって国内世論が作られ、韓国世論に飛び火し、さらには国際世論で反日感情を広げ、在外邦人がさげすまれ、その子女がいじめられ、どれだけか日本の信用と国益が減じられたことか計り知れない。今さら『大手新聞社』などと匿名にする必要など全くない」と訴えた。
加藤官房長官「大手新聞とは朝日新聞だ」
これに対し加藤勝信官房長官は「大手新聞社は朝日新聞だ」とした上で、「朝日新聞が報じていた吉田氏の証言により、あたかも強制連行があったような事実に反する認識が、韓国をはじめ、国際社会において広まったことは極めて問題であったと考えている」と答弁した。
1970年9月21日生まれ。自民党、参議院議員(4期)。桜美林大学講師、参議院環境委員長、内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全、規制改革、少子化対策、男女共同参画)、女性活躍担当大臣、行政改革担当大臣、国家公務員制度担当大臣、自由民主党参議院政策審議会長などを歴任した。