スウェーデン首相が辞意表明、総選挙の敗北認める
[ストックホルム 14日 ロイター] – スウェーデンのアンデション首相は14日、11日に実施された総選挙での敗北を認め、辞意を表明した。
選挙管理当局の最新の集計によると、穏健党、スウェーデン民主党、キリスト教民主党、自由党の右派陣営は176議席、アンデション氏率いる社会民主労働党を中心とする中道左派の与党陣営は173議席を獲得したもよう。定数は349議席。
今回の選挙では、反移民などを掲げる極右のスウェーデン民主党が穏健党を抜いて2位に躍進。同国政治が転換点に立ったことを示した。(ロイター)
スウェーデンのマグダレナ・アンデルソン首相が選挙での敗北を認め、辞任した。
中道右派連合が中道左派を破り、国会議員数176名、野党は173名となる。
BREAKING:
Sweden’s Prime Minister Magdalena Andersson resigns after conceding defeat in the election.
The center-right coalition defeated the center-left and will have 176 MPs in parliament while the opposition will have 173. pic.twitter.com/9JRVnlC45I
— Visegrád 24 (@visegrad24) September 14, 2022
犯罪急増、選挙の焦点 首相「移民の社会統合失敗」―スウェーデン
過去数年、スウェーデンは治安の悪化が著しい。薬物や銃器を扱う犯罪集団が乱立し、縄張り争いの抗争が拡大。銃や爆発物を使った凶悪犯罪が市民も巻き込んで白昼から起きるようになっている。
2015年の欧州難民危機で、スウェーデンは最も積極的に移民を受け入れた国の一つだった。しかし「あまりに多い移民と、あまりに足りないスウェーデン社会への統合」(アンデション首相)の結果、治安の悪化という副作用が激しい。
出自が外国というスウェーデン市民は過去20年で倍増し、今や200万人と言われる。人口の5人に1人は「移民」という状態で、低賃金労働を支え、景気の調整弁にされている。
スウェーデンでは4月、移民の集団と警官隊の激しい衝突が各地で発生し、闇夜に自動車が燃え上がる異様な光景が伝えられた。この状況が、極右・民主党への支持拡大につながっている。(時事通信)
参考記事
(画像:wikipedia)