「2022年 バイデン政権の内憂外患」(時論公論:NHK)
2022年01月24日 (月)
アメリカのバイデン大統領が就任してから2年目に入りました。これまでの成果について、アメリカ国民からの評価は、芳しくないようです。新型コロナの感染再拡大。物価の高騰。党派対立による政策の停滞。国際協調を掲げた外交でも、アメリカの威信回復は容易ではなさそうです。内憂外患に揺れるバイデン政権の現状と課題を考えます。
▼まず無党派層の“バイデン離れ”
▼次に中間選挙で民主党の苦戦は必至
▼そして日米同盟の重みが増していることについてです。
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バイデン大統領の支持率は低迷しています。ギャラップ社による調査では、就任当初の57%から1年後の現在は40%。右肩下がりの底が見えません。歴代大統領の就任から1年当時と比べても、最も低いトランプ前大統領とほぼ同じ水準に落ち込んでいます。
党派別に見てみると、青色の線で示した民主党支持層と、赤色の共和党支持層との間で、
大きなギャップは埋まっていません。ただ、とりわけバイデン政権にとって深刻なのは、いずれの党も支持しないオレンジ色で示した無党派層で支持率がほぼ半減したことです。無党派層のいわば“バイデン離れ”です。
なぜ、こうした現象が起きたのでしょうか?
無党派層の不満が特に強いのは「コロナ対策」と「経済」です。
バイデン大統領は、ワクチン接種の義務化を連邦政府職員から民間企業まで広げようとしましたが、反発する各州で訴訟が相次ぎ、保守派の判事が多数を占める連邦最高裁は、今月そうした措置の差し止めを命じました。
政権の最優先課題と位置づけるコロナ対策で、感染の再拡大が、大統領の支持率を押し下げる要因のひとつになったことがうかがえます。
そこに、記録的な物価の高騰が、追い打ちをかけました。
アメリカの先月の消費者物価指数は、前の年の同じ月と比べて7.0%上昇し、およそ39年ぶりの水準となりました。
バイデン大統領が落ち込んだ支持率低迷の穴から抜け出すためには、新型コロナの感染収束が前提になるでしょう。
問題はそれがいつになるのか?中間選挙に間に合うかです。
いまアメリカ議会で民主・共和両党の勢力はご覧の通り伯仲しています。中間選挙では、このうち上院は3分の1、下院はすべての議席が改選されます。投票日は11月ですが、候補者選びの予備選挙が早い州では3月から本格化します。
もともとコロナ禍がなくても、中間選挙で政権与党は議席を減らす傾向があるのに加え、今回は10年ごとの国勢調査に基づく見直しで、民主党が地盤とする州で下院の定数がより多く減らされます。このため、民主党の苦戦は必至です。
民主党が下院で、あるいは上下両院で多数派の座を失えば、大統領の求心力は低下
して、予算や法案はますます議会を通らなくなり、政権運営の行き詰まりは避けられません。
また、今回の中間選挙は、次の2024年の大統領選挙の行方を占う上でも重要です。前回の大統領選挙に不正があったと主張するトランプ前大統領は、今なお共和党支持層に圧倒的な影響力を維持し、返り咲きをねらっているとの観測が絶えず、今回の中間選挙でも、自らの息のかかった候補を後押ししているからです。
トランプ氏が、実際に再び立候補するかどうかはわかりません。ただ、共和党議員の一部は、中間選挙で議会の主導権を奪還することで、バイデン大統領の弾劾を目指しています。アメリカ政治はさらなる混乱も予想されています。(NHK抜粋)
ネットの声
中間選挙は見えている。どう考えても民主党が勝てる要素はない。この勢いで2024の大統領選に。
下院は確実、上院は1/3の改選だからどうなるかだけど、今上院は同数だから一つでも取れば可能性あり。
上院ではすでに民主党の現職議員が不出馬増えているらしいので、民主党自体もわかっている。
NHKでは指摘してないけど、一番の要因はアフガンだと思うね。アフガンは7割近くのアメリカ人が失敗と答えている。アメリカ人が一番重要視する、アメリカの威厳が失われた。
あと10ヶ月で人気が戻るわけがない。最悪の支持率の大統領がよくやる軍事行動だけど、バイデンはウクライナでもすでに弱腰と非難されるほど。
ウクライナもバイデンには鬼門。ロシアは侵入してくるだろうから、バイデンがそれを止められないとまた支持率はガタ落ち。
バイデンもひどいがカマラ・ハリスはそれに輪をかけてひどい。この政権の支持率がまだ40%もあるのは不思議。