ウクライナ侵攻は日本の核武装を後押しするか?
7日前公開
安倍晋三元首相が「核兵器について考えるべき」と発言し、日本に衝撃を与える
日本が核を持つことを考えるなんて、ありえない。馬鹿げた考えだ。
しかし、ここ数週間、ある日本の政治家がそうではないことを示唆し始めている。戦後最長の総理大臣である安倍晋三である。安倍氏は、日本は本当に核兵器について真剣に、そして緊急に考えるべきだと声高に公言し始めたのである。
これは、戦後憲法に明記された平和主義の約束からの根本的な脱却である。
しかし、ロシアがウクライナに侵攻したのと時を同じくして、このような武力行使の要請がなされたのは偶然ではないだろう。
昨年行われた調査では、日本人の75%が核兵器禁止条約に調印することを望んでいることが分かった
安倍首相が核兵器について議論するよう呼びかけたところ、広島と長崎の被爆者団体から怒りの声が上がった。現首相の岸田文雄氏(広島県出身)は、安倍氏の提案を「受け入れられない」とし、前首相を非難するのが常であった。
しかし、安倍首相は賢明な政治家である。ウクライナが大きな衝撃を与えたことも、日本国民が予測不可能な核武装した北朝鮮や、ますます攻撃的になる中国に不安を抱いていることも知っている。
島田洋一教授は保守派の学者で、安倍晋三の長年の友人であり相談役でもある。
「島田教授は、日本が中国や北朝鮮に対して何らかの独立した攻撃力を持つことが不可欠だと考えている」という。
「その中には核兵器も含まれるかもしれません。しかし、政治家が日本の核武装を主張することは自殺行為であることも知っている。だから、彼は議論を活性化させたいのだ。
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「日本政府の公式見解は、米国の拡大抑止力(核)に依存することだ。しかし、日本は米国が日本に核兵器を配備することを許さない。それは率直に言って、利己的だ”
だから、安倍首相は日本が独自に核兵器を製造することを提案しているのではない。彼はアメリカから核兵器を借りることを提案しているのだ。
冷戦後の世界では、ドイツ、ベルギー、イタリア、オランダが自国内に米国の核兵器を保管しているという事実はほとんど忘れられている。
加藤良三氏は戦後最も長く駐米大使を務め、おそらく日米同盟の最も熱烈な擁護者である。しかし、核武装した北朝鮮を前に、日本はもはや米国の「核の傘」に頼るばかりではいられないという。
「どこかの狂った指導者が日本に向けて核兵器を発射することになるかもしれない。あるいは、政治的な威嚇に使うかもしれない。日本は脅しに弱い」
日本の平和主義は、第二次世界大戦後、アメリカの占領軍によって押しつけられたものだ。
これをやめさせるというのは、常に奇想天外なことのように思われます。しかし、アメリカ政府も、日本の政治家の多くも、今ではそれを支持しているのです。
ローウィー研究所のリチャード・マクレガー氏は、「多くのアメリカ人は、平和憲法で日本を縛らなければよかったと思っています」と言う。
「彼らは自分たちだけでは中国を扱えないことを知っている。平和憲法については、太平洋の両側で売り手の後悔と買い手の後悔のようなものがある。”
実際、日本は憲法がどうであれ、すでに真の平和主義国家とはほど遠い。
海軍は今や世界最強の部類に入り、英国のロイヤルネイビーよりかなり大きい。日本に欠けているのは長距離攻撃能力である。
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島田洋一教授によれば、このコンセンサスは今、変えなければならないという。
「日本が敵地を攻撃できる武器を持つべきだという立場は、与党の自民党では、政治家の大半がそのような能力を持つことが必要だと考えているようです。
「ロシアは国連の安全保障理事会の常任理事国の一つである。プーチンが残忍であることは周知の事実である。しかし、彼にとっても非常にショッキングなことです”
“安倍レガシー “の著者である村上弘美氏は、「トランプ氏は、安全保障は自分でやれと言った」と言う。“彼ははっきりとそう言った。でも、アメリカの全体的な流れは、基本的にトランプ氏と同じだと思うんです。もう完全にアメリカに頼ることはできない。”(bbc)抜粋