中国、新疆で「人道に対する罪」の可能性 国連が報告書 人権部門トップ退任の直前
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— ロイター (@ReutersJapan) September 1, 2022
国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は31日、中国の新疆ウイグル自治区に関する報告書を公表し、少数民族ウイグル族などに対する恣意的で差別的な身柄拘束は人道に対する犯罪に相当する可能性があると指摘した。
中国政府がテロ対策や「過激派」対策として、新疆ウイグル自治区で深刻な人権侵害を行っているとした。
バチェレ国連人権高等弁務官はこの日、4年の任期を終えて退任。その直前に報告書を公表した。5月の新疆ウイグル自治区訪問時には中国に対して弱腰との批判を浴びていた。
報告書は「ウイグル族やイスラム教徒をはじめとする他のグループに対する恣意的で差別的な拘束の度合いは、国際犯罪、特に人道に対する犯罪に当たる可能性がある」とした。
バチェレ氏は中国政府に対し、訓練施設や刑務所、収容施設で拘束されている全ての人の解放に向けた措置を速やかに取るよう勧告した。
報告書は「2017年以降、家族計画政策の強制的な執行を通じて生殖権が侵害されていることを示す信頼できる兆候がある」とも指摘。
その上で、政府のデータが不足しているため、こうした政策の現在の執行状況や関連する生殖権侵害の全容について結論を出すのは困難とした。
人権団体は中国が新疆に約1000万人いるとされるウイグル族に対し収容所での強制労働など虐待を行っていると主張。米政府は「ジェノサイド(民族大量虐殺)」と非難しているが、中国はこうした見方を強く否定している。
中国の張軍国連大使はこれに先立ち、中国政府は繰り返し反対を表明してきたとし、バチェレ氏は中国の内政に干渉すべきでないと反発。
ポンペオ前国務長官のツイート
国連がついに中国がウイグル人を標的にしていることを認めた。あまりにも小さく、あまりにも遅い。
国務長官として、私は中国の行為を、大量虐殺と人道に対する罪というレッテルを貼った。中国共産党によるウイグル人を滅ぼそうとする組織的な試みだ。
The United Nations is finally admitting that China is targeting Uyghurs. Too little and too late.
As Secretary of State, I labeled China's actions what they are: genocide and crimes against humanity. It's a systematic attempt to destroy Uyghurs by the Chinese Communist Party.
— Mike Pompeo (@mikepompeo) September 1, 2022
ポンペオ国務長官は、中国の行為をジェノサイドと認定(2021.1.19)
「私は、中華人民共和国がウイグル人イスラム教徒や他の民族的および宗教的マイノリティグループのメンバーを標的として、中国の新疆ウイグル自治区で大量虐殺と人道に対する罪を犯していると判断した」
「これらの行為は、中国の人々とあらゆる場所の文明国にとっての侮辱です。中華人民共和国と中国共産党は責任を問われなければならない」
These acts are an affront to the Chinese people and to civilized nations everywhere. The People's Republic of China and the CCP must be held to account.
— Secretary Pompeo (@SecPompeo) January 19, 2021