米 バイデン大統領「投票抑圧だ」 共和党の選挙法改正を非難
2021年7月14日
アメリカのバイデン大統領は、野党・共和党が先の大統領選挙で不正があったとして全米各州で進めている、有権者の本人確認を厳格化することなどを盛り込んだ法改正の動きについて、黒人などマイノリティーを投票から排除することがねらいだと強く非難し、投票権を守るための連邦法の制定を呼びかけました。
バイデン大統領は独立宣言が採択され、アメリカの民主主義の発祥の地と言われる東部ペンシルベニア州フィラデルフィアで13日、演説しました。
この中でバイデン大統領は、共和党が進めている選挙法改正の動きについて、「アメリカでは今、投票権や公正かつ独立した選挙の実施を抑圧し、打ち砕こうという試みが各地でなされている」と述べ、黒人などマイノリティーを投票から排除することがねらいの「投票抑圧だ」と強く非難しました。
そして、「アメリカの民主主義が、南北戦争以来の試練に直面している」と強調し、選挙権を守るための連邦法の制定を呼びかけました。
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この問題をめぐっては先月、大規模な支持者集会を再開させたトランプ前大統領が、先の大統領選挙で「不正が横行し、結果がゆがめられた」と繰り返し批判しているほか、共和党が優勢の17の州が、有権者の本人確認を厳格化することなどを盛り込んだ州の選挙法の改正をすでに実施しています。
人口の多い南部テキサス州でも、共和党が今月にも州法を改正する構えで、13日には、民主党の州議会議員50人余りが首都ワシントンで記者会見を開きこうした動きを阻止するよう訴えました。
ただ、双方の対立は深まる一方で、バイデン大統領が呼びかけた連邦法制定のめどは立っていません。
バイデン氏、共和党の選挙の完全性の戦いを南北戦争に例え、安全な選挙を推進する者は連合国軍よりも悪いと発言
2021年7月13日
ジョセフ・バイデン大統領は本日、フィラデルフィアで講演し、”憲法で定められた神聖な投票権を守るための行動 “について語りました。バイデン大統領は、投票権、州の監査、アメリカの民主主義に関する懸念を述べる一方で、米国第一主義の共和党員の多くが推し進めている選挙制度改革の戦いを、アメリカ国内で最も血なまぐさい紛争として知られ、60万人以上の死者を出した南北戦争になぞらえました。
ペンシルバニア州選出のトム・ウルフ知事、ジョン・フェッターマン副知事、ジョシュ・シャピロ司法長官は、バイデンとH.R.1.(通称「For The People Act」)を支持するツイートをしました。「For The People Act」は、選挙権を州の管理下から外し、直接連邦政府の管轄下に置くものです。バイデン大統領は、2020年の選挙に先立って投票ルールを変更した民主党関係者を称賛しました(National File)
75%が有権者ID法をサポート
2021年3月17日
米国上院がアメリカの選挙法を改正する法案を検討しているが、有権者は依然として、投票する前に有権者が身分証明書を提示することを要求する法律を圧倒的に支持しています。
新しいラスムセンレポートの全国電話およびオンライン調査によると、米国の有権者の75%が、投票を許可される前に運転免許証などの写真付き身分証明書を提示する必要があると考えています。21%だけがそのような要件に反対しています。(調査の質問の文言を表示するには、ここをクリックしてください。)
36の州が何らかの形の有権者ID法を制定しましたが、上院が党派投票で下院を通過したHR 1を承認した場合、これらの法は無効になります。批評家は、HR 1は、「自分が本人であると主張するフォームに署名するだけで、誰でも投票できるように州に強制するだろう」と述べています。」