テニス=不明選手と通話のIOC「危険水域に」、国際人権団体
11/23(火)
国際人権団体のアムネスティ・インターナショナルは22日、国際オリンピック委員会(IOC)が行方不明となっていた女子テニスの彭帥選手(中国)の安全を証明するために行われたビデオ通話に参加したことにより、危険水域に突入したとの見方を示した。
ダブルス元世界ランク1位の彭選手は、中国共産党の幹部だった張高麗元副首相に性的関係を強要されたとSNSで公表。その後、3週間近くにわたり行方が分からなくなっていたが、21日にIOCのトーマス・バッハ会長とビデオ通話を行い、無事であると伝えていた。
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アムネスティのアルカン・アカド氏は「IOCは危険水域に突入している。人権侵害のいかなる隠ぺい工作にも参加しないよう、細心の注意を払う必要がある」と警告。「過去にも同様のケースで、言論が統制されたことは何回もあった」とし、今回のビデオ通話では同選手の無事への懸念は払しょくされないと指摘した。
同氏は「中国政府、特に中国の国営メディアは、これまでも行方不明者が出た後、事実とは異なることを発表したり、人々に意思に反する発言を強制したりしてきた」とも述べた。
今回の件について元副首相、及び中国政府はコメントしていない。
アムネスティ・インターナショナル、IOCを激しく批判
アムネスティ・インターナショナルの研究者であるアルカン・アカド氏は、中国のテニス選手である彭帥選手についてロイターの取材に応じ、国際オリンピック委員会が「危険水域」に入っていると指摘した。
Speaking to @Reuters regarding Chinese tennis player Peng Shuai, Amnesty International researcher Alkan Akad said the International Olympic Committee were entering ‘dangerous waters’ pic.twitter.com/xPWhI0Mx6e
— Reuters (@Reuters) November 22, 2021
アルカン・アカド氏
五輪委員会(IOC)は危険水域に入っている。
白紙化の可能性に加担しないよう、細心の注意を払うべきだ。
IOCと彭帥選手の間で交わされた電話は、彭帥選手が表現の自由、自由、安全、移動の自由を完全かつ真正に持っていることを確信させるものではない。
委員会は、アスリートが人権侵害に対して声を上げることを促進、推進すべきだ。また、表現の自由やこれらの疑惑に対する効果的な調査を含む、より良い人権保護を推進すべきである。